ウミウシカクレエビ

テナガエビ科ホンカクレエビ属

2021.3.14:投稿


本種はウミウシ類(ニシキウミウシ、ミカドウミウシ等)やナマコ類(ジャノメナマコ、バイカナマコ等)に隠れて共生している。

隠れているエビに隠れているのが、本種にまつわる”エピソード”たち 笑



【エピソード・1】

2013年9月 大瀬崎の外海 一本松

「つい数日前までウミウシカクレエビがいたが、只今失踪中」との情報を龍君(インストラクター)が聞き込んできた。「どうしても撮りたいから、探して〜」と無茶なリクエストでプレッシャーをかけた。

エントリー後、極小のクマドリなどテンポよくターゲットを紹介しながら、ウミウシカクレエビが付いていそうなウミウシを龍君が一つ一つチェックしていく。その地道な作業の2回目、ニシキウミウシを見て、会心のガッツポーズをする龍君。広い海の中、失踪中の小さなエビを見つけ出したのだ。ガッツポーズも当たり前。

写真映えするように二次鰓のあたりへエビを誘導するなど撮影の助けもしてくれた。

この日、私を含めてゲストが4人。ウエットスーツでオリンパスのカメラを持つ私以外は、龍君も含めて全員がドライスーツでキャノンユーザーだった。完全アウェイかと思ったが、龍君からのキラーパス。スーパーアシストも受けての貴重な”Gooooal” をあげたような最高の気分!!

オーシャンのHP、9月の写真にも使ってもらった私にとっては大切な1枚。



データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2013.09.30 #371

撮影ポイント

大瀬崎 外海 一本松

使用機材

Olympus XZ-1

【エピソード・2】
2014年の9月シルバー・ウイーク。須崎・神子元・雲見の2泊3日のツアーへ出かけた。

 

天候にも恵まれ、メンバーもベテランが揃っていてツアーは最高に楽しかった。
”世界のナベアツ”の「さぁ〜ん」のギャグが流行ったり、鎌倉幕府は4192年(ヨイクニ作る)未来の幕府との珍説が飛び出したり、ツアーの間ずっと笑いが絶えなかった。

 

この時のメンバーの中に、現在オーシャンのインストラクターとして活躍しているすなおちゃんがいた。未だ普通にゲストだった。この頃のすなおちゃんは滅法寒がりで、海から上がると唇が紫色になって地熱で温まるべく地面に横たわっている姿が印象に残っている。

 

ツアー中の女子部屋でのひと時。すなおちゃんが「せっちゃん、図鑑見せて下さいよ」と言って当時写真を管理していたiPadを手に取ってくれた。何枚かの写真(生物)に「へ〜これは〇〇なんですね。これウミウシカクレエビって言うんですか〜」と、名前通りの”素直”な目で見てくれ嬉しかった。

 

いよいよ最終日の雲見ラスト1本。海の中でも皆自由だった。その序盤、私の目でも直ぐに分かる大型で派手なミアミラウミウシがいた。順番にそれぞれがシャッターを切って、先の海へ進んだ。すると何やら後方でざわついている。場所はさっきのミアミラ。私は???状態。呼び戻されて行ってみると、すなおちゃんがミアミラに付いているウミウシカクレエビを見つけたようだ!なんということだ!凄い!

 

写り込んでいても気がつかない私の目を「フシ穴」と言うべきか?
前夜に知ったばかりのウミウシカクレエビを見つけてしまうすなおちゃんの目を「スーパーアイ」と呼ぶべきか?

 

ゲスト時代のすなおちゃんとは雪の日の井田奄美大島ツアーなど印象深い海を共にして来た。
その後ダイブマスターからインストラクターになって、沖縄ツアーや小笠原ツアーなどに連れって行ってくれている。

 

先日(3/4)のオーシャンのブログで、すなおちゃんが「私個人的に、ウミウシカクレエビはすごーく思い出深い生き物」と書いていた。
その一文を読んで決めた。「ニックネーム・シリーズ」Part2を再開しようと。
ウミウシカクレエビは「バルタン星人」としてニックネーム・シリーズの重要な候補として控えていた。
同じ思い出を共有していたことが分かって嬉しかった。その思い出をここに書くことで、すなおちゃんへの感謝とエールになることを願っている。

 

改めて撮ったウミウシカクレエビ(onミアミラ)が上の写真。
「ミアミラウミウシ」と思って触角だけを見て撮った写真が下の参考写真。確かにウミウシカクレエビが写り込んでいる。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2014.09.15 #447

撮影ポイント

雲見 牛着岩

使用機材

Olympus XZ-1

「ニックネーム・シリーズ」Part2
Part2の5番目は「バルタン星人」ウミウシカクレエビ
Part2はここで終了。機会があればPart3を始めたい。

 

誰が付けたニックネームかは知らないが、確かに雰囲気がよく似ていると思う。

 

バルタン星人(参考写真)は円谷プロ制作「ウルトラマン」第2話に登場する架空の宇宙人。別名は宇宙忍者。
ウルトラマンは我が家は世代が違って縁がない。ただ、私自身は甥がウルトラマンに嵌まっていたので、それなりに馴染みがある。

 

#9ナポレオン=メガネモチノウオ
#10ナンパコ=ミナミハコフグ
#11ジョーフィッシュ=カエルアマダイ(サゴアマダイ科の他の種も)
#12マンタ=オニイトマキエイ
#13バルタン星人=ウミウシカクレエビ

 

Part1(#1〜8)はこちら

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2018.06.13 #705

撮影ポイント

柏島 民家下北北

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

ウミウシカクレエビの分布域は駿河湾以南。

 

サンゴ礁や岩礁の比較的浅目に生息するウミウシ類やナマコ類の体表に共生している。
本種の体色や柄は様々で変化に富む。違った体色や柄の個体の写真をピックアップした。

 

和歌山県(周参見)で見たウミウシカクレエビ。ハサミ脚にまで斑点がある。
写真は巨大なミカドウミウシについていた個体。エビ自体も今まで見た中ではかなり大きかった。
金魚は水槽が大きいと金魚も大きくなると聞いたことがあるが、ウミウシカクレエビにも言えるのだろうか。真相は分からない。

 

参考写真は柏島で見た個体。ペアーで大きい方が雌、小さい方が雄。体色や脚も黒っぽく、柄も一味違う。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.02.20 #956

撮影ポイント

和歌山県 周参見 ソンナエ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

最後にナマコ類の体表に共生するウミウシカクレエビの例をピックアップした。

こちらはジャノメナマコの上の個体。

参考写真はバイカナマコの上の個体。ペアーだが、雌のハサミ脚が1本欠けている。

私のデータフォルダーには他にもウミウシカクレエビの写真が一杯。そのうちバルタン星人に侵略されてしまうかも?!

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.10.17 #925

撮影ポイント

屋久島 一湊 タンク下

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

せつこ

2021.03.16

22:33

すなおちゃん!

 

コメントありがとう。
あの時は、ホントにびっくりしたよ。

 

また、次に行く海ではどんなドラマが待ってるんだろうね。楽しみです。よろしく!!

すなお

2021.03.16

09:55

セツコ様

凄く覚えてますっ!まだダイビング初めて間もない私。噂は聞いていたせっちゃんと潜れるの嬉しかったです!
前日にせっちゃんとウミウシカクレエビの話をしていなかったら絶対に知らないし、見つからなかった子です!
あの時私は水中で、みんなサラーっと写真撮ってるけど、これ、昨日のですよねー?あの時せっちゃん結構興奮気味にまた会いたいって言ってた子だと思うけど・・・違うのかしら・・・?教えた方がいいのかなー?とひたすらに自問自答してました!
こうして写真と共に思い出が鮮明によみがえりますねー!

コメント

※メールアドレスが公開されることはありません

CAPTCHA