コクハンアラ

スズキ目ハタ科ハタ亜科

2021.10.24:投稿



【分布域】伊豆・小笠原諸島、和歌山県、高知県、屋久島、琉球列島。
【生息域】サンゴ礁外縁の斜面に単独で生息。
【特徴】日本ではやや稀種。特に成魚はなかなか見ることが出来ない。
成魚の胸鰭や尾鰭の後縁は黒色。体側には幅の広い縞模様がある。成魚・幼魚を通じて虹彩は黄色からオレンジ色。
幼魚は有毒であるシマキンチャクフグに擬態している。体側には鞍状斑があり尾鰭は黄色い。危険を感じると尾鰭を丸めて逃げる。これもシマキンチャクフグの行動を真似ている。


 


「擬態」

コクハンアラを取り上げる際、一番のトピックは幼魚がシマキンチャクフグに擬態していることだろう。
同じくシマキンチャクフグに擬態しているノコギリハギは幼魚から成魚になっても擬態している。その点、本種コクハンアラの擬態は幼魚の時のみである。

コクハンアラの成魚は大きな個体では1m近くもあり、シマキンチャクフグ(約7~8cm)に擬態するにはかなり無理がある。それに、それだけの大型種なら負ける相手はそんなにいないのではないかと思うが、魚達の強弱は大きさだけでは決まらないのかもしれない。



参考写真:2020.7.4 @柏島 後浜no.3.5
本種が擬態しているモデル「シマキンチャクフグ」
余り似ていない?!





データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.10.01 #1047

撮影ポイント

屋久島 一湊 タンク下

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

コクハンアラ 成魚

 

小笠原の父島から北へ、2時間弱を掛けてケータ列島へ遠征。嫁島のマグロ穴はイソマグロが回遊するポイントとして人気が高い。
そのマグロ穴の入り口の近くでコクハンアラの成魚を見つけた。

 

皆が進む方向からやや外れて撮りに行った。
「コクハンアラの成魚は特に稀種だ」と図鑑にも記されている。更には「成魚は神経質でなかなか近寄ることが難しい」とも書かれている。
確かにこの時はなかなか近づくことが難しかった。その為、満足のいく写真はモノにできなかったが、日本ではなかなか見ることが出来ない成魚をカメラに収められて嬉しかった。

 

参考写真も同じ時のもの。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2017.05.05 #622

撮影ポイント

小笠原諸島 ケータ列島 嫁島 マグロ穴

使用機材

Olympus XZ-1

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