ノコギリハギ

フグ目カワハギ科

2021.2.2:投稿


先ず特筆すべきは、本種ノコギリハギはシマキンチャクフグに擬態していることだろう。それは幼魚の時だけに止まらず成魚になっても続き、擬態は生涯にわたる。

ハタ科のコクハンアラもシマキンチャクフグに擬態することで有名だが、コクハンアラの成魚は1mにもなる。シマキンチャクフグは成魚でもせいぜい10cm。こちらは幼魚の時のみの擬態である。


では、何のために擬態するか?
肉食系の捕食魚たちは長い間の経験と学習から「フグは毒を持っているから要警戒だ」ということを代々遺伝子の中に刷り込んできている。その為、フグに擬態していれば捕食魚達は襲ってこない。そんなカラクリを巧みに利用して、自らの身を守っているのが擬態する理由だろう。


「ネイチャーウォッチング ガイドブック 海水魚」P.131

Column「究極の戦術PART1」を参考にした。

以下の点も含め、とても有用で興味深い内容の記事。

フグの毒は食べられた後に効果?を発揮するが、フグは膨らむことで捕食魚の口より大きくなり、飲み込まれないようにしているとのこと。

「毒を持たない魚が、身を守るために毒を持つ魚に擬態していることを、ベーツ型擬態と言います。昆虫の世界では多く見られます。」(抜粋)

生物の世界では、保護色や擬態、視覚以外の化学的擬態もあるようだ。機会を見つけてしっかり学んでみたい興味深い分野のようだ。

データ詳細

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撮影日

2018.06.15 #710

撮影ポイント

柏島 民家下北北

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

ノコギリハギの分布域は、南日本の太平洋側、八丈島、小笠原諸島、屋久島、琉球列島。
浅いサンゴ礁に生息している。通常は単独でいる。ヤギ類などに身を寄せていたりする。

 

前述の通り、ノコギリハギはシマキンチャクフグに擬態しているが、両者の見分け方のポイントは何処にあるのか。

 

下の参考写真に説明を加えた通り、第2背鰭の形が1番のポイント。本種は背鰭の基底部が幅広く長方形のような形をしている。
一方、シマキンチャクフグの第2背鰭は他のフグ科の魚と同じく扇型をしている。
この点を押さえておけば、海の中でも両者を判別することは容易。

データ詳細

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撮影日

2021.01.23 #950

撮影ポイント

田子 弁天島

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

通常群れは作らず単独で生活する。ただし、産卵期には雄が雌について泳ぐ姿が見られるようになる。

 

おそらく手前(上)の個体が雌で、奥(下)の個体が雄と思われる。雌の方がサイズが大きい種もいるが、ノコギリハギの場合、雄の方が概して大きい。更に雄は体側の横帯から伸びた下方に黒色の斑点が1つある。

 

フラッシュがきっちり当たっておらず納得のいかない1枚だが、ペアーの写真はこの1枚が手元にあるのみ。

データ詳細

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撮影日

2017.10.08 #562

撮影ポイント

屋久島 一湊 タンク下

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

ノコギリハギ 幼魚

 

幼魚は成魚とはやや違った体の模様をしている。

データ詳細

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撮影日

2012.12.20 #323

撮影ポイント

田子 弁天島

使用機材

Olympus XZ-1

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