カスミオイランヨウジ

トゲウオ目ヨウジウオ科

2021.6.28:投稿



【分布域】相模湾以南、八丈島、屋久島、奄美大島、琉球列島など。
【生息域】サンゴ礁域や岩礁域の水深20m付近に生息。根の奥や岩の下の隙間など暗がりを好む。
【特徴】体は赤褐色の地色に白色或は黄色っぽい帯が入る(地色と帯を逆に捉える場合も)尾鰭の両端は白色のライン。後端は白色ではない。また中央の赤色の域には模様はない。
【識別ポイント】よく似たオイランヨウジは体の地色が白色で赤色の帯。こちらの尾鰭は赤色の域に白色の斑点が1つ入る。そこが明確な識別ポイント。




「二転三転。だから貴方は誰??」

カスミオイランヨウジには2020年に屋久島で初めて会った。撮った写真を確認すると「アカ〜ン!!」 撃沈した。

そしてちょうど今から1か月程前、井田でカスミオイランヨウジが居るとの情報を貰った。
「アイツだな!リベンジを果たすぞ。今度こそちゃんと撮るぞ〜」と撃沈したアカン写真が頭に浮かんだ。
井田の海の個体は小さかったが、気合を入れて撮った。そこそこに撮れた。


勇躍、すぐにカスミオイランヨウジの投稿の準備を始めた。
投稿の冒頭に分布域・生息域そして特徴も書いた。次に写真の準備を始めた。
2020年の撃沈写真も参考に使おうと、屋久島での写真をあれこれ見直していたら記憶にない「カスミオイランヨウジの写真」を発見した?!

見つけ出したカスミオイランヨウジと思われる写真は2019年のもの。
その時点では、カスミオイランヨウジの存在を知らなかったのか躊躇なく「オイランヨウジ」として登録していた。
何をやっているのか?と自責の念に駆られながらも、カスミオイランヨウジの写真の発見は嬉しかった。
初対面も2020年ではなく2019年だったということになる。

ここで話が終われば”メデタシめでたし”となる。
ところが、そうは問屋が卸さない!

特徴を再確認して写真を見た。
2019年の写真、色合いなどからするとカスミオイランヨウジなのだが、尾鰭に問題が起こった。

本種の尾鰭の特徴は赤色の域に白色の斑点はない。この点は合致する。
細かく見ると、写真の個体の尾鰭は後端も白色。ここが合致しない。
カスミオイランヨウジなら後端は白色ではないはず。両端だけが白色のはず。
この個体の尾鰭はオイランヨウジとカスミオイランヨウジの特徴何れにも完璧には当てはまらない。

迷宮の扉を開けてしまったのか?!
迷宮から逃走・脱出を図るには「あの方法」しかない。
学者・研究者などが質問に答えてくれるサイトへ疑問を投げかけてみた。すぐに信頼できる方からの回答を頂いた。
「カスミオイランヨウジです」と。


生き物の中には、様々な個体がいる。杓子定規に図鑑に書かれた特徴通りにはいかない個体もいるということだろうか。


参考写真:二転三転の張本人(魚) 結果初対面のカスミオイランヨウジ。
2019.10.4  @屋久島 一湊 お宮前


データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.05.27 #999

撮影ポイント

井田

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

せつこ

2021.06.30

19:37

え〜そうだったの⁈
じゃあ、良い時に行ったのね。
チビできれいな子だった。
6/28 のBirthdayにはマサさんに見せて貰った種をアップしたかったのよね。

まさ

2021.06.30

12:12

おーっ、綺麗ですねーっ。
井田のこの子は数日後にはもう姿が見えなくなってました。

おとなしくていい子でしたね。

コメント

※メールアドレスが公開されることはありません

CAPTCHA