カサイダルマハゼ

スズキ目ハゼ科ダルマハゼ属

2023.10.06:投稿



【分布域】琉球列島:パラオ諸島。
【生息域】内湾の湾口から中程、サンゴ礁域の礁外縁や礁斜面に生息。ヘラジカハナヤサイサンゴの仲間の枝間にペアか単独で見られる。生息水深は2~15。。
【特徴】体色は淡いクリーム色。背鰭・臀鰭・尾鰭が黒色だが、幼魚・成魚共に胸鰭は透明。頭部には細かいひげ状の突起が密生する。体長2cm程。




「ダルマハゼ属」

スズキ目ハゼ科のダルマハゼ属として、図鑑『日本の海水魚』の425頁には以下の4種が掲載されている。(図鑑『日本のハゼ』は、クロダルマハゼとヨゴレダルマハゼの2種を合わせて計6種を掲載している)

・アカネダルマハゼ
ダルマハゼ
・カサイダルマハゼ(本種)
パンダダルマハゼ

この4種をコンプリートするのが私の夢である。
本種カサイダルマハゼに、この時初めてチャレンジした。

私にmy新種である本種を撮らせるため、屋久島の現地ダイビングショップの至さんとアシスタントのサキちゃんが立てた戦略により、私は皆より一足先にカサイダルマハゼの棲むヘラジカハナヤサイサンゴへ向かった。

思いの外、このサンゴの枝間は広く、簡単にその姿を見ることが出来た。
このヘラジカハナヤサイサンゴには3個体が棲んでいた。

ただしそこは、体を着底できる場所もなく、手で掴まる場所もない。
中性浮力を取って、海中で体を浮かした状態でカメラを構えるしかなかった。

結果、10数回シャッターを切ったが、どれも納得出来ないレベル。
ダイビング本数1322本目で初めて出会ったのだから、”次のチャンス”があるかどうかは分からない。


参考写真:同じ時のカサイダルマハゼ。
ピントが後ろのサンゴへ行ってしまっている。
背鰭は黒色だが、胸鰭は透明。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2023.10.01 #1322

撮影ポイント

屋久島 大瀬

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

「カサイダルマハゼ チビ」

 

本種と良く似たパンダダルマハゼは背鰭・胸鰭・腹鰭・尾鰭全て黒色。
本種は胸鰭が透明であることが識別ポイント。
ただし、カサイダルマハゼの幼魚は全ての鰭が透明。
写真の個体は、未だ黒色ではない。黒色ではないが薄っすらと黒褐色が現れ始めている。
海の中では、小さくクリーム色1色に見えた。

 

 

名前の由来。
西表島のダイビングショップのオーナーであり写真家の”笠井雅夫氏”のカサイである。
胸鰭が透明であることなどパンダダルマハゼとは別種であることを早くから見抜いた方。

 

因みに、同じダルマハゼ属でも種によって宿主のハナヤサイサンゴが異なる。
カサイダルマハゼとヨゴレダルマハゼの宿主は枝間が比較的広いヘラジカハナヤサイサンゴ。
パンダダルマハゼの宿主は枝間が狭いチリメンハナヤサイサンゴ。
アカネダルマハゼとクロダルマハゼはトゲサンゴ属を宿主とし、ダルマハゼはショウガサンゴの枝間に棲んでいる。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2023.10.01 #1322

撮影ポイント

屋久島 大瀬

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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