カレハスズメダイ

スズキ目スズメダイ科スズメダイ属

2021.11.20:投稿


【分布域】小笠原諸島、琉球列島。
【生息域】水深3~65mのサンゴ礁外縁の開けた岩礁やサンゴ礁に生息。単独で見られる。
【特徴】体色は黄土色。胸鰭付け根にくっきりとした大きな黒色斑が1つある。
幼魚の背鰭や臀鰭は青色に縁取られる。



「枯葉舞う秋」

暑かった夏から解放され、心地良い爽やかな秋の気配を感じながら街を歩くのは気持ちが良い。
風の吹く日は木々の枝から1枚また1枚と落ちた葉が、アスファルトの舗道の片隅で身を寄せ合っている。

やがて冬になり木枯らしが吹けば、生気を無くして渇いた落ち葉達が「ガサガサ」と音を立てて走り始める。
都会の街にも季節の移ろいは確実に訪れる。




小笠原の海の中では1年を通して”カレハ”が舞っている。
枯葉のような体色をした「カレハスズメダイ」。
”舞っている”と言っても、あくまでも地味に、静かに、密やかに、海の中を泳いでいる。



しかし、このカレハスズメダイ、小笠原の海以外では滅多にお目にかかれない。実は貴重な”カレハ”達!

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2017.05.05 #623

撮影ポイント

小笠原諸島 嫁島 コラールガーデン

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

冒頭の【特徴】では触れなかったが、カレハスズメダイの頬はやや薄紫色~ピンク色に染まる個体が多く見られる。

 

カレハスズメダイは同じスズメダイ属の「オナガスズメダイ」によく似ている。
体色がどちらも黄土色で胸鰭付け根に黒色斑があるところまでは一緒。

 

両者の明確な相違点は、尾柄部と尾鰭にある。
・カレハスズメダイの尾柄部はそのまま体色と同じ色が続き、尾鰭は黄色く段々と透明に近くなっていく。
・オナガスズメダイの尾柄部は白色で(境界は臀鰭後端の位置)、尾鰭も白色で段々と透明になっていく。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2019.05.05 #796

撮影ポイント

小笠原諸島 兄島 丸山崎

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

カレハスズメダイ 幼魚

 

幼魚の背鰭や腹鰭、臀鰭は青の蛍光色で縁取られる。尾鰭の両端は糸状に枝分かれして伸長する。
 

参考写真:2019.5.5 小笠原諸島 兄島 丸山崎
同じカレハスズメダイの幼魚でも体色が上の写真の個体とは異なっている。

 

本種カレハスズメダイ、海外ではサイパンやグアムで普通種としてよく見られるようだ。
私が撮って来たカレハスズメダイの写真は成魚・幼魚共に小笠原の海でのものばかり。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.09.20 #910

撮影ポイント

小笠原諸島 西島 大岩

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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