アカエソ属の一種

ヒメ目エソ科

2022.11.19:投稿



【分布域】伊豆諸島、小笠原諸島、屋久島、高知県柏島、琉球列島。
【生息域】ごく浅い水深から20数m辺りまで生息。
【特徴】体側下半部に達する5暗色横帯がある。



「マニアックの極致」

写真が好きなダイバーでも、エソ科の魚を撮る人は少ないと思う。
百歩譲って?普通種であるホシノエソ・ヒトスジエソ・アカエソなら被写体にするかも知れない。


本種「アカエソ属の一種」は図鑑『日本の海水魚』山渓カラー名鑑には記載されているが、他の図鑑には掲載されていない。

ネット上にも、その情報は極めて少ない。
しかし、アカエソ属に特化して書かれたサイトがあるのを見つけた。各写真も掲載されている。

アカエソ属は16種。
ニテンエソ・ミナミアカエソ・ドキエソ・スナエソ
ホシノエソ・オグロエソ・ハナトゴエソ・ミナミアオスジエソ
チョウチョウエソ・カエデエソ・イレズミオオメエソ・アオスジエソ
Synodus rubromarmoratus・アカエソ・ウシエソ・ヒトスジエソ

上記16種の中で唯一和名がなく、学名で表記されているエソこそ本種「アカエソ属の一種」である。
正式な学名は:Synodus rubromarmoratus Russell et Cressey,1979

更に、魚類写真資料データベースには、28枚の本種の写真が載せられている。
国内の撮影地は伊豆大島・小笠原諸島・屋久島・沖縄伊江島・伊良部・慶良間・石垣島・西表島など。
海外の撮影地はインドネシア・ベトナム・マレーシア(シパダン島)・ニューカレドニアなど。




図鑑『日本の海水魚』山渓カラー名鑑には以下の様に記されている(1997年初版・2007年3版)
「日本からは今回を含め2例の記録があるが、いずれも写真のみであり、標本に基づく同定が必要」
2例の写真撮影地は小笠原諸島と高知県大月町(柏島)

私が本種を撮ったのも高知県柏島である。


今後、どんな和名が付くのだろうか?
楽しみでもあるし、my新種が加えられたのは単純に嬉しい、が、、、。
エソ科という地味な科の、そのまた、中でも特別マイナーな種を撮っている自分。マニアック過ぎて自ら苦笑いするしかない。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2022.11.12 #1205

撮影ポイント

柏島 勤崎

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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