チシオコケギンポ
スズキ目コケギンポ科
2023.6.14:投稿
【分布域】房総半島、伊豆大島。
【生息域】波の荒い(潮通しの良い)岩礁域。房総半島では水深28m、伊豆大島では水深5mで見られる。
【特徴】雄の体には血しぶきを撒いた様な鮮赤色の斑点が沢山ある。雌は幾つかの色彩バリエーションがある。頭頂皮弁はないが、眼上に短い皮弁が2対ある。
「血潮コケギンポ!」
名前の由来は”血潮を撒いた様な真っ赤な斑点があるコケギンポ”。
だが、写真の個体は斑点というより、体色そのものが血潮のような鮮やかな赤い色合い。
本種は2010年7月に新種記載された。
雌は黄土色や橙黄色などバリエーションに富む。
どうせなら、名前通りの血潮のような真っ赤な体色の雄に会えてラッキーだった。
2023年6月の赤沢合宿、2日目。
現地ガイドの充さんが「2日目のお勧めはチシオコケギンポ」と。
今回のラストダイブ。
「赤沢・3番」の深場で、キンギョハナダイの群れの中に混じっているシロオビハナダイの雌やミナミハナダイ、コウリンハナダイなどを識別して撮ることに各々が没頭した。
深度は30m後半!長居は出来ない”時間との戦い”
ぎりぎりまで粘って、深度を徐々に上げてきた。
最後のターゲットは本種チシオコケギンポ!
教えられた大きな岩の側面を皆で大捜索。ライトを片手にしばらく探すも、チシオコケギンポの行方は杳として知れない!粘りに粘ったが見つからない。
今回のインストラクター・将史君に「今回は諦めようか」と喉元まで出そうになったその時。
将史君のライトに照らされた真っ赤な「チシオコケギンポ」!!!!!
小さな穴から頭だけ出している姿をイメージしていたが、存外胸鰭辺りまで出ていた。
チシオコケギンポが居た岩の側面はうねっていたが、このラッキーな出会いを無駄にしたくはなかった。必死になって体を固定してシャッターを切った。
参考写真:同じ時の同じ個体。
背鰭や腹鰭(写っていない)には赤色の縞模様が入る。
眼から後方へ伸びる白色の帯。ネット上の写真にも同様の白帯を持つ個体が掲載されているが、これは本種に”必ずある特徴”ではないようだ。
欲は尽きない。。。
雌も撮りたい。。。(笑)
データ詳細
撮影日
2023.06.11 #1282
撮影ポイント
赤沢 3番
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)