スザクサラサエビ

サラサエビ科サラサエビ属

2022.9.6:投稿



【分布域】琉球列島。
【生息環境】サンゴ礁や岩礁の浅海に生息する。離れ根のテーブルサンゴの下側などで群れているのが見られる。暗い場所を好む。生息水深は3m以深。
【特徴】体を交差する赤色と白色の縞模様が特徴。眼はエメラルドグリーン。第3腹節の背面から斜め前下へ伸びる白色のラインは腹部下まで達する。




「スザクサラサエビ」

本種スザクサラサエビには、屋久島の一湊・ゼロ戦というポイントに行くと会うことが出来る。
朽ちたゼロ戦の機体。その奥の暗がりにかなりの数で群れている。


名前の「スザク」は”朱雀”から来ているのだろう。
このエビの鮮やかな朱色の体色が、その名の由来だと推察される。

平城京や平安京の南を向いた正面の門は「朱雀門」と呼ばれる。
また、飛鳥地方で発掘された「キトラ古墳」の壁画にも、四神の1つとして南壁に朱色の朱雀が描かれている。(東壁に青龍、西壁に白虎、北壁に玄武)


そんな古(いにしえ)へ思いを馳せていると、本種スザクサラサエビが格調高いエビに思えてくる。



データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2017.10.06 #647

撮影ポイント

屋久島 一湊 ゼロ戦

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

「サラサエビ属の仲間たち」

 

同じサラサエビ属にはサラサエビヤイトサラサエビがいる。
識別ポイントは以下のような点があげられる。
・サラサエビの体には、白色の斑点が多数散らばっているが、本種のような白色のラインは目立たない。
・ヤイトサラサエビは、第3腹節に”灸”のような暗褐色の斑紋がある。本種にも暗褐色の域があるが、斑紋ではない。ヤイトサラサエビの白色のラインは本種のそれより複雑である。本種の白色のラインは腹下部まで届くのも特徴と言える。また、ヤイトサラサエビより本種の方が、より鮮やかな朱色をしている。

 

参考写真:2014.11. @屋久島 一湊 ゼロ戦
真上からのショット。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2017.10.06 #647

撮影ポイント

屋久島 一湊 ゼロ戦

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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