ベニヒレイトヒキベラ
スズキ目ベラ科イトヒキベラ属
2022.10.25:再投稿
幼魚と婚姻色の写真(3、4枚目)を追加。
2021.7.20:投稿
【分布域】八丈島、和歌山県、高知県柏島、屋久島、琉球列島。
【生息域】水深30m以深の岩礁斜面やサンゴ礁斜面に生息する。
【特徴】背鰭と尾鰭に鮮やかな紅色の帯を持つ。これが和名の由来である事は言うまでもない。雌雄の色彩はとても良く似ている。しかし雄相の帯の方がより鮮やかな紅色である。雌相の帯は薄い紅色。体色は雄相はブルーが基調であり雌相はピンク色が基調である。幼魚の体色は雌相より濃いピンク色で眼の上部や尾鰭は黄色い。また尾柄部上部に黒色の斑紋がある。
もし今「一番何が撮りたいか?」と聞かれたら。
(個々の種は別として)迷うことなくハタ科のハナダイ達とベラ科のイトヒキベラ属の魚達と答える。(あっ!ハゼもスズメダイも、、、)
どちらも息を飲むような美しさを持つ。
が、生息水深が概して深い。どこの海にでも居るわけではない。
時間と費用を掛けてでも会いに行きたい。
本種「ベニヒレイトヒキベラ」もそんなイトヒキベラ属の仲間。
写真は初めて本種に出会った[屋久島 一湊 お宮前]でのもの。
本当は同じイトヒキベラ属の「トモシビイトヒキベラ」を探していた。そんな時に、この鮮やかな紅色の鰭を持つ本種が目に入った。
この写真の個体、自分では「雄相」だと判断しているが、断言は出来ない。
データ詳細
撮影日
2020.10.17 #924
撮影ポイント
屋久島 一湊 お宮前
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
こちらのベニヒキイトヒキベラは[柏島 民家下北北]の通称ベラ団地で撮影した。
この個体こそ、雌雄の判定に苦慮している。
現状では、体色がピンク色で鰭の帯がやや薄い紅色のように見えることから雌相の可能性が高いと判断している。
専門家の方に伺ってみようと思う。
ベラ科の雌相・雄相は性転換の途中の場合もありなかなか判断が難しい。
出来れば疑いようのない雄相と雌相、そして幼魚を撮りたいと思っている。
ベラ科の「雌性先熟」や「雄相と雌相」についてはトカラベラの投稿に書いたので参照して頂きたい。
データ詳細
撮影日
2021.06.12 #1010
撮影ポイント
柏島 民家下北北
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
2022.10.25:追加投稿
「ベニヒレイトヒキベラ 幼魚」
幼魚を初めて見た。
口元がほんのり黄色く、体色は明るく淡いピンク色をしている。頭頂部から背鰭も黄色い。
尾柄部に1つ眼状斑がある。
これぞ「双葉より芳し!」
ベニヒレイトヒキベラ成魚の美しさにも引けを取らない美しさ可愛さを兼ね備えた幼魚である。
データ詳細
撮影日
2022.10.02 #1191
撮影ポイント
屋久島 K2
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
2022.10.25:追加投稿
「ベニヒレイトヒキベラ 婚姻色」
「屋久島 一湊 お宮前」
今年(2022年)ラストの1本。
リクエストした「ルリヤッコ」を現地ガイドの至さんに紹介して貰って撮っている真っ最中。
引率インストラクター・マサさんが呼びに来た。
「ちょっと待ってね」の合図をして、急いでルリヤッコを仕留め(??)マサさんの元へ急行した。
どうだろう!
指差す先には、とんでもないスピードで上に下にと目にも止まらぬ速さで泳ぐ興奮状態の魚が!
一目で何かベラ科の魚の婚姻色だろうと察しは付いた。
このスピードでは、フレームの中へ入れるのが精一杯。
ダメもとで数回シャッターを切った。
案の定、眼ピンは来ていない。
しかし、これは貴重な1枚になる筈。
贅沢は言っていられない!
屋久島から帰京する機内。
周りの仲間たちは気持ちよさそうに眠っている。
私は屋久島の海で出会った生き物たちの写真を見返しながら興奮状態で起きていた。
機内のWI-FIに接続してアレコレ調べた。ラスト1本で撮ったあの異様な程興奮状態だったベラが「ベニヒレイトヒキベラ 婚姻色」だったと突き止めた。
余りの嬉しさに私もあの時のベラのように凄いスピードで機内を走り回りたかった。 笑
データ詳細
撮影日
2022.10.02 #1193
撮影ポイント
屋久島 一湊 お宮前
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)