屋久島 「ゼロ戦」

2020.12.20:投稿


一湊の港を出て程なく、ボートからエントリー。
水深約10mをキープしてしばらく泳ぐと、「ゼロ戦」が眼下に見えてくる。

屋久島のガイド至さんに導かれて「ゼロ戦」へ降りていく。

プロペラ1枚とエンジンを遺して、広大な砂地に「ゼロ戦」は横たわっている。
どんな経緯で此処に沈んでいるのか、パイロットはどうなったのか、知る由もない。
しかし「ゼロ戦」は、アザハタ・テンジクダイ・ハナダイ・甲殻類たち、その豊かな命の棲家として今も確実に息づいている。

 

水深約25m、そう長居は出来ない。
目移りしないようにターゲットを定めて行くが、心はすぐに折れてしまう。
美しいハナダイたちの乱舞、コンゴウテンジクダイ、クロリボンスズメダイ、ホワイトソックスエビ、書き切れない程の魅力的な生き物たち。
もちろん「ゼロ戦」の王様アザハタへの表敬訪問も忘れてはいけない。撮りたいものは他にも次々と目の前に現れる。

 

このポイントで、カメラを構えて生き物たちと向き合える「幸せ」。
幸せな時の流れは速い。

 

心は充分に満たされ、深度を少しずつ上げながら、「ゼロ戦」に別れを告げる。

写真の生物はケラマハナダイ・ヨスジフエダイ・クロホシイシモチ。

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