トゲチョウチョウウオ

スズキ目チョウチョウウオ科

2022.3.22:投稿



【分布域】八丈島、伊勢湾以南の太平洋沿岸、兵庫県以南の日本海沿岸、九州西岸、屋久島、琉球列島。温帯域にも適していてチョウチョウウオの中では分布域が広い。
【生息域】岩礁域、サンゴ礁域に生息。生息水深は浅場から40mまで。
【特徴】体色は白色。体側に「入」の字模様の黒色の線が入る。体後方と尾鰭は黄色。背鰭後方の軟条が糸状に伸びる。その根元辺りには大きな黒色斑が1つ、成魚・幼魚を通じてある。
【識別ポイント】「入」の字模様の魚がもう1種ある。フウライチョウチョウウオだ。こちらは背鰭が伸長しない。体後方には黒色の横帯があることで区別出来る。



2015年以来3年振りに訪れたパラオの海。
その間に、私が手に持つ愛機はデジカメからミラーレス一眼に代わっていた。

それまでのデジカメで撮った生物達をミラーレス一眼で撮り直したいと、ワクワクしながら意気込んでパラオに乗り込んだ。

ところが、何という運命の悪戯、というより意地悪!!
パラオの海の1本目。
液晶画面には訳の分からない不規則な横線が無数に走った(ハレーションを起こしていた)
無情にもここで故障!
タイミングが悪すぎる!

しかし「転んでもただは起きない」のが年の功?!
セカンド機として持っていたかつての愛機。
「デジカメでしか撮れない写真」を撮ることに速攻切り替えた!

冒頭の写真は、マクロレンズを付けたミラーレス一眼では決して撮れない写真!(と、思いたい)
解像度やピントは甘いがそこは目をつぶる。

パラオの癒しポイント・マリンレイクの海面近くでサンゴを突つくトゲチョウチョウウオの姿!


データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2018.03.20 #684

撮影ポイント

Palau Marine Lake

使用機材

Olympus XZ-1

トゲチョウチョウウオ 若魚

 

伊豆にも現れるトゲチョウチョウウオ。
ただし、幼魚から若魚までで成魚になる前に死んでしまう「死滅回遊魚」。
トゲチョウチョウウオの若魚や幼魚には背鰭軟条が伸長する”トゲ”はない。

 

トゲチョウチョウウオの図鑑の記載に「トリクティス幼生」の文字を見付けた。
「トリクティス幼生」とはチョウチョウウオ科の魚の浮遊期の稚魚のことをこう呼ぶらしい。
「本種はこの期間が比較的長いそうで、着底直後のトリクティス幼生が、比較的容易に見られる」と書かれている。(山渓ハンディ図鑑『日本の海水魚』より)

 

「トリクティス幼生」???
聞いたことがある単語!
日の目を見ないで埋もれていた「あの写真」!

 

参考写真:2016.7 @八丈島 八重根
八丈島でのナイトダイビング。水中ライトを束にした照明を何箇所にも設置!
日頃見ることが出来ない生物を見せてもらった。が、、、撮影は困難を極めた。
その時の1枚がこの写真。
現地で「これは何ですか」との質問に「トリクティス幼生ですね」との答え。
どの種の幼生かは教えて頂けなかった。
本種トゲチョウチョウウオの幼生かもしれないし、チョウチョウウオの幼生かもしれない。或いは別の種の幼生の可能性も否定できない。
要は、現時点でどの種の幼生か不明。

 

何方か何の幼生か特定できる方、ご一報下さい(他人任せ。。。)

 

嬉しいご報告!!(2022.3.23)
2016年7月末 八丈島でのガイドの龍君から答えが返って来た!
下のコメント欄を是非ご覧ください!

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2016.11.14 #603

撮影ポイント

田子 白崎

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

せつこ

2022.03.23

19:59

うわぁ〜!!
問いかけてみるものね、答えが出た!
シラコダイかぁ!説得力ある解説。
思い出したかった「HOTけNight」の名前も!そうだった。

6年半越しのログ付け 笑
龍くん ありがとう!

りゅー

2022.03.22

23:06

シラコダイのトリクチス幼生期です!
背鰭後ろの黒点がシラコダイ幼魚ならではの特徴で、尾鰭の付け根に入る褐色域もポイントです。

以上、あの日のHOTけNightから約6年半越しのログ付けでした笑

コメント

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