テッポウイシモチ

スズキ目テンジクダイ科

2022.1.7:投稿



【分布域】八丈島、南日本の太平洋岸、島根県~九州南岸の日本海・東シナ海沿岸。
【生息域】内湾の砂泥底に生息。
【特徴】体色は乳白色。体側中央に黒褐色の縦帯が吻から眼を通り尾鰭後縁まで届く。この縦帯の上を沿うように白色のラインが走る。背方にも極細い暗褐色と白色のラインがある。体長は約5㎝程。
物陰あるいは人工物、ムラサキハナギンチャクなどハナギンチャク類の側で複数匹で寄り添っている。



「”多分” テッポウイシモチ!」

2月に入って、和歌山県須江・内浦ビーチでゲットしたmy新種の投稿が続いている。。
本種も内浦ビーチの砂泥底に生息していたmy新種である。

ここまでは確実な情報。
ところが、そこから先が問題である。

写真の個体、テッポウイシモチでほぼ間違いないと思うが、”多分”と逃げを打ったのには訳がある。

本種に酷似した近似種「フウライイシモチ」がなかなかに悩ましい存在なのだ。

両種の識別ポイントは第1背鰭の棘が6本か7本の差。フウライイシモチが7本。本種は6本。
その他の特徴は酷似している。
第1背鰭の棘が6本か7本か海の中で判別するのは不可能と言って良い。
背鰭が全開した状態の鮮明な写真で判断するか、捕獲して棘の数を数えるしか種の特定はできない。
勿論、海の中の生物を捕獲することはダイバーには許されていない。

私が撮った写真は、残念ながら背鰭が開いていない。
棘が6本なのか7本なのか確認の仕様がない。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2022.01.28 #1093

撮影ポイント

和歌山県 須江 内浦ビーチ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

冒頭と同じ時の写真。十数匹で群れを作っていた。

 

「内湾の砂泥底に複数匹で群れを作って生息」という特徴はテッポウイシモチにもフウライイシモチにも共通している。
敢えて違いを探すと、フウライイシモチには腹側に6~8本の淡褐色の横帯があること。

 

もう一つの情報として「フウライイシモチは日本ではやや少ない」。
しかし、これは種を特定するための材料にはならない。

 

図鑑として甚だ頼りないが、現状では「テッポウイシモチの可能性の方が大きい」としか言えない。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2022.01.28 #1093

撮影ポイント

和歌山県 須江 内浦ビーチ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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