テンテンヘビギンポ
スズキ目ヘビギンポ科
2024.10.20:投稿
【分布域】屋久島から琉球列島:日本からのオーストラリア、ソロモン諸島にかけての西太平洋。
【生息域】水深1~2mから深くても20mの比較的浅い岩礁域の岩場に生息。
【特徴】体色は光沢のある白色。頭部の水玉模様が一番の特徴。全長2cm程の小型種。
「2024年1月30日付け学会誌掲載の新種」
学名:Enneapterygius sericus (エネアプテリギウス セリカス)
標準和名:テンテンヘビギンポ
学名の小種名の sericus はラテン語で絹の意味を持つ。
本種の光沢のある白色の体色に由来。
標準和名の由来は頭部の特徴的な水玉模様に由来している。
2024年10月。
屋久島の海の中のサンゴ達は白化が進んでいた。
白化が酷くなり、茶色に変色して死に始めている部分もあった。
しかし、サンゴは白化していても、今なお魚達は元気に棲んでいた。
逆に、白亜の館に棲む魚は”絵”になった。
タテジマヘビギンポやイシガキカエルウオが、白いサンゴの上にチョコンと載っているのを、そこここで目撃した。
そんな中で「見かけない魚だなぁ~」とレンズを向けたのが本種だった。
よもや数か月前に新種登録され、和名が付いたばかりの魚だとは全く想像もしなかった。
鹿児島大学総合研究博物館、農林水産学研究科、屋久島ダイビングサービス「もりとうみ」の研究チームが調査研究の過程での新種発見だそうだ。
以前からダイバーの間では「頭テンテンヘビギンポ」として存在が知られていたとか。
屋久島では2月から4月にかけて本種の産卵が確認されていて、雄の婚姻色は頭と腹部が黒色に染まる姿が観察出来るそうだ。
新種登録され、和名がついたばかりの本種テンテンヘビギンポを、”ご当地”?の屋久島の海で自分で見付けて、my新種に加えることが出来た。こんなにも嬉しいことは滅多にない!!
データ詳細
撮影日
2024.10.06 #1462
撮影ポイント
屋久島 ヌーディ
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)