タチアオイウミウシ

センヒメウミウシ科キイロトラフウミウシ属

2023.5.7:投稿



【分布域】西太平洋
【特徴】体地色は黄色。ただし灰色の色素が触角や腹足縁を除く全体を覆っている。背面にはイボ状の突起や畝(うね)状に盛り上がりがあり、その部分は黒色~濃緑色になる。二次鰓の前には3個の大きな突起があり、その先端は黒色~濃緑色になる。また、その突起は後方へ弓状に反っている。触角は平滑で黄色。二次鰓は軸が灰色で鰓葉は緑色。黄色いカイメンを食す。100㎜に達する。



「Notodoris Serenae  ノトドーリス・セレナエ」

このウミウシに初めて出会ったのは2011年。
マレーシアのシパダン島。

「奇妙な生き物がいるものだ!」と強く印象に残った。
10㎝ほどもあろうかという巨大な?個体でありながら、ウミウシだと聞いて目を丸くした。


2011年当時、ネットを調べるとシパダンでは普通種だとされ、「ウミウシ図鑑com」はじめ各サイトでも「ノトドーリス・セレナエ」として紹介されていた。
そして実は、今現在も多くのサイトではこの名前で表記されている。


いったい何時から「タチアオイウミウシ」などと”和”な感じの名前になったのだろうか?

私の想像では。
日本の海での生息が確認された後もしばらく和名がなく、学名:Notodoris serenaeのカタカナ読みで呼ばれていたのだろ。そして何時からか「タチアオイウミウシ」と和名が付いた。


ところが。
ところがである。

本種は現在以下の2説に分かれている。どの属に属すかについて変遷もあったようだ。
①センヒメウミウシ科センヒメウミウシ属  学名:Aegires serenae(Gosliner &Behrens,1997)
②センヒメウミウシ科キイロトラフウミウシ属  学名:Notodoris serenae Gosliner &Behrens,1997

この辺の話は学者の方達にお任せ。
何の根拠もなく個人的に慣れ親しんだ「ノトドーリス」の②の説をここでは採用した。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2011.11.21 #253

撮影ポイント

Malaysia Sipadan Drop Off

使用機材

Olympus XZ-1

「久しぶりの再会!」

 

2018年石垣島で再会した。
この時は未だ海外種だとばかり思っていたので、日本の海にもいることにかなり驚いた!

 

図鑑によると「体地色は黄色」と、この点についてはどの図鑑にも押並べて書かれている。
体地色は灰色ではなく黄色!

 

いつ何処で会っても、変わらずに個性的なウミウシ!
何度も何度も、様々なことで驚かせてくれる。

 

それにしても「タチアオイウミウシ」という名前。似合わないような気がするが。。。どうだろう???

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2018.11.24 #754

撮影ポイント

石垣島 コーラルガーデン

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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