オドリカクレエビ

テナガエビ科ホンカクレエビ属

2022.2.25:投稿



【分布域】伊豆諸島以南。
【生息環境】サンゴ礁域や暖温帯の砂底や砂泥底に生息するイソギンチャク類やナガレハナサンゴなどと共生する。
【特徴】体は透明。頭胸甲の背面と腹部の側板付近に赤紫色の細線で縁取られた白色の横帯があり、第3腹節の背面には斑紋がある。但し、雄にはこれらの斑紋はほとんどない。
はさみ脚の指部は赤紫色で、長節から腕節にかけては青みがかった白色をしている。尾扇には青色又は紫色の斑紋が入る。



「踊るエビ」

オドリカクレエビは体長3㎝程のクリーナーシュリンプである。

胸脚を懸命に動かして揚力を得て、体を浮かせる。くねくね左右に体を捻って踊る。

これは自分が海のクリーニング屋であることを、近づいてくる魚へアピールする行動。
「クリーニングしてあげるから食べないでネ」と踊っているそうだ。


写真の個体はオドリカクレエビの雄。
雄の体には白色の横帯もなく斑紋も少ない。

この写真を撮っている時、同じ場所で魚の体に乗ってクリーニングしている個体もいたらしい。
私はそれに全く気付かなかった(バカバカバカっ!)


左右のはさみ脚を体の前で合わせているところは、ウクライナの伝統的な踊りコサックダンスの手の動きに似ている。(奇しくも、昨日ロシアがウクライナへ侵攻。彼の地に平穏な日々が一日も早く戻るよう願っている)


参考写真:2021.2 @和歌山県 須江 内浦ビーチ
1年前の同じポイントのオドリカクレエビ。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2022.01.28 #1094

撮影ポイント

和歌山県 須江 内浦ビーチ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

オドリカクレエビ 雌

 

図鑑『海の甲殻類』には「頭胸甲の背面と腹部の側板付近に赤紫色の細線で縁取られた太い横帯があり」と書かれているが、赤紫色の細線はこの個体に見ることは出来ない。
この個体、抱卵している。

 

今から10年前の写真だが、この時のことは鮮明に記憶している。
これがオドリカクレエビとの初めての出会いだった。
西表島の砂泥底のポイント・ミダラハマ。
同じ場所にはイソギンチャクモエビも住んでいた(参考写真:同じ時の同じ個体)

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2012.05.06 #284

撮影ポイント

西表島 ミダラハマ

使用機材

Olympus XZ-1

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