ノコギリハギ

フグ目カワハギ科

2024.11.6:再投稿



ノコギリハギの幼魚が良い場所にいた。
最後尾に掲載。






2021.2.2:投稿


先ず特筆すべきは、本種ノコギリハギはシマキンチャクフグに擬態していることだろう。それは幼魚の時だけに止まらず成魚になっても続き、擬態は生涯にわたる。

ハタ科のコクハンアラもシマキンチャクフグに擬態することで有名だが、コクハンアラの成魚は1mにもなる。シマキンチャクフグは成魚でもせいぜい10cm。こちらは幼魚の時のみの擬態である。


では、何のために擬態するか?
肉食系の捕食魚たちは長い間の経験と学習から「フグは毒を持っているから要警戒だ」ということを代々遺伝子の中に刷り込んできている。その為、フグに擬態していれば捕食魚達は襲ってこない。そんなカラクリを巧みに利用して、自らの身を守っているのが擬態する理由だろう。


「ネイチャーウォッチング ガイドブック 海水魚」P.131

Column「究極の戦術PART1」を参考にした。

以下の点も含め、とても有用で興味深い内容の記事。

フグの毒は食べられた後に効果?を発揮するが、フグは膨らむことで捕食魚の口より大きくなり、飲み込まれないようにしているとのこと。

「毒を持たない魚が、身を守るために毒を持つ魚に擬態していることを、ベーツ型擬態と言います。昆虫の世界では多く見られます。」(抜粋)

生物の世界では、保護色や擬態、視覚以外の化学的擬態もあるようだ。機会を見つけてしっかり学んでみたい興味深い分野のようだ。

データ詳細

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撮影日

2018.06.15 #710

撮影ポイント

柏島 民家下北北

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

ノコギリハギの分布域は、南日本の太平洋側、八丈島、小笠原諸島、屋久島、琉球列島。
浅いサンゴ礁に生息している。通常は単独でいる。ヤギ類などに身を寄せていたりする。

 

前述の通り、ノコギリハギはシマキンチャクフグに擬態しているが、両者の見分け方のポイントは何処にあるのか。

 

下の参考写真に説明を加えた通り、第2背鰭の形が1番のポイント。本種は背鰭の基底部が幅広く長方形のような形をしている。
一方、シマキンチャクフグの第2背鰭は他のフグ科の魚と同じく扇型をしている。
この点を押さえておけば、海の中でも両者を判別することは容易。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.01.23 #950

撮影ポイント

田子 弁天島

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

ノコギリハギ雄の婚姻色

 

通常とは異なる色彩になっている婚姻色の雄。いつもは単独で行動するが、雄が雌を追いかけペアーでいた。こんな生態風景も興味深い。

 

参考写真:同じ時の同じペアー。
奥の雌は普段通りの体の色彩。婚姻色の雄は鞍状斑が途切れ、眼と同じ位の大きさの眼状斑があらわれている。体側から尾鰭へと続く黒色と黄色のラインも普段は見られない。

 

写真追加:2021.10

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.10.11 #1057

撮影ポイント

伊東 白根中

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

ノコギリハギ 幼魚

 

幼魚は成魚とはやや違った体の模様をしている。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2012.12.20 #323

撮影ポイント

田子 弁天島

使用機材

Olympus XZ-1

「ノコギリハギ 幼魚」

2024.11.6:再投稿

 

伊豆大島のメインポイント秋の浜。
大きなピンク色のウミトサカがポリプも開いて華やかな場所。

 

甲殻類、ハゼなどがそこを棲み処としている。
そしてこの幼魚も、フワフワと枝の間を気持ち良さそうに浮遊していた。

 

海の中では、この幼魚をカメラで追いながら、アオサハギやアミメハギの幼魚に似ているが、やや体の色彩が違うと感じた。

 

自宅へ戻って落ち着いて写真の個体を見たら、本種ノコギリハギの幼魚だった。
かつて撮った幼魚(1つ上の写真)は緑色系。
今回は黒褐色の模様。成魚の色に近い。幼魚もこんな体色になるらしい。

 

願ってもない背景だが、ややそっぽを向かれたのが惜しまれる。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2024.11.04 #1473

撮影ポイント

伊豆大島 秋の浜

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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