モンツキハギ
スズキ目ニザダイ科
2021.11.18:投稿
【分布域】南日本の太平洋岸、八丈島、小笠原諸島、九州北岸、屋久島、琉球列島。
【生息域】沿岸の水深の浅いサンゴ礁域で、単独あるいは複数匹で生息。
【特徴】成魚の体色は体の前半部は灰褐色、後半部はやや暗い褐色に分かれている。鰓孔の上から腹鰭後端辺りまで橙赤色の細長い楕円形のような斑紋がある。老成する*1)と全身が黒色になる。尾柄部にはニザダイ科の魚の特徴である骨質板を持つ。成魚は全長25cm~35㎝位。幼魚は全身が黄色でヘラルドコガネヤッコに擬態していると言われている。
「モンツキハギ 色彩変化の謎」
モンツキハギには冒頭の写真のようなツートンカラーの個体と、橙赤色の斑紋以外ほぼ黒色の個体がいる。
今まで両方の色彩のモンツキハギを目にして、どういう違いがあるのだろうとぼんやり疑問を感じていた。
同じ海でも両方の個体を目にするので、生息地域差ではないようだ。
数種類の図鑑にも2通りの色彩の写真が掲載されているが、それぞれについての説明が全く加えられていない。
可能性として以下のようにな理由があげられているかと考える。
①同じ個体が以下のような場合に色彩を変化させる。
・興奮状態
・クリーニングなどを受け恍惚状態
②老成すると全身が黒色になる。
確たる真相は不明だが、取り敢えずここでは②の説を採用した。→*1)
何かモンツキハギの色彩に関する情報があれば、ここに追記修正する予定。
参考写真:2020.9 @小笠原諸島 孫島 平根
ほぼ全身が黒色の個体。
データ詳細
撮影日
2020.10.17 #924
撮影ポイント
屋久島 一湊 お宮前
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
モンツキハギの幼魚はヘラルドコガネヤッコに擬態していると言われている。
同じニザダイ科のクログチニザの幼魚も全身が黄色で本種に良く似ている。
しかしモンツキハギの幼魚は吻の背縁が直線状で体高が高い。
幼魚は伊豆半島でも毎年”季節来遊漁”として、その姿を見ることが出来る。
参考写真:2020.8 @伊豆大島 秋の浜
モンツキハギの食性通り藻類を啄んでいた。
データ詳細
撮影日
2020.11.19 #932
撮影ポイント
黄金崎ビーチ
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)