マツリビハゼ

スズキ目ハゼ科マツリビハゼ属

2022.3.8:投稿



【分布域】奄美大島、沖縄島、西表島。
【生息域】内湾の砂礫底の転石の下に単独で生息。2~13mのごく浅い水深に生息する。
【特徴】頭部が縦扁し、体はやや細長く側扁した円筒状をしている。眼から尾鰭基底にかけて赤色縦斑が縦列する。



「祭り火ハゼ」

このハゼには特別な思い入れがある。
初めて訪れた奄美大島での1本目の海。倉崎ビーチのごく浅い水深で自分で見付けて撮った。

本種はしばらくの間、名前が分からなかった。

私の写真フォルダーには、ハゼ科の魚だと見当は付くものの種を同定出来ないハゼ達が、多い時は6~7種。それらには仕方なく「ハゼ1」「ハゼ2」と言う”仮の名”を付けた。
しかし何だかこの呼び名では、刑務所に収監された服役囚のようで忍びない。

2018年思い切って図鑑『日本のハゼ』(旧版)を買った。
この図鑑にはハゼ科の魚だけで335種が記載されている。

1種1種丁寧に見定めていくと、本種とどんぴしゃなハゼを図鑑の中に見つけた!
名前は「ハゼ科の1種-13」。
これで分布域などの詳細も分かった。
遂に”服役囚”を”卒業”させることができる。

地道な作業の後のこうした発見は殊更に嬉しい!

「ハゼ科の1種-13」として投稿しようと、2021年2月に発刊された新版『日本のハゼ』も念の為チェックしてみると、どうだろう!
「マツリビハゼ」と和名が付いていた。


「マツリビハゼ」

「旧版の〈ハゼ科の1種-13〉は新属新種として記載され、和名は体側の赤色縦斑にちなむ」(図鑑 新版『日本のハゼ』より)

ネット上の記事では「和名の由来は、婚姻色や興奮した時に体に赤い斑点が現れ、それを「祭り火」に見立てた」とある。


”祭り火”とはまた風情のある良い名前が付いたものだ。私も幸せな気分になった。

新種記載され和名が付いたのは2010年。
私が撮影したのは2013年。と、言うことは、この時既に「マツリビハゼ」と和名が付いていたことになる。

「ハゼ 2」→「ハゼ科の1種-13」→「マツリビハゼ」
紆余曲折があった本種の名前。
私にとっては、その長い経緯が本種への愛着を一層強いものにしてくれた。


参考写真:同じ時の同じ写真。冒頭の写真はトリミングしたもの。
こんなに小さく写ったハゼに何故拘ったのだろう?
自分でもそれは分からない 笑





データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2013.05.03 #347

撮影ポイント

奄美諸島 倉崎ビーチ

使用機材

Olympus XZ-1

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