クロヘリイトヒキベラ

スズキ目ベラ科イトヒキベラ属

2021.9.12:投稿



【分布域】伊豆大島、八丈島、静岡県沼津、和歌山県串本、高知県柏島、愛媛県愛南、屋久島、琉球列島
【生息域】水深5〜15mの潮通しの良い岩礁域やサンゴ礁域に生息。
【特徴】雄相は体前方が濃青色、中央から後方はウロコ模様がよく目立つ赤褐色。雌相は体側前方は茶褐色で後方はやや明るい赤褐色。幼魚体色は赤茶色。鼻先に細長い白色斑を持ち尾鰭付け根に縁取りのない黒色斑がある。雄相・雌相・幼魚ともに腹部には狭い幅の白色帯がある。イトヒキベラ属の中で1番個体数が多く大きな群れを作る。




クロヘリイトヒキベラ 雄相

あまり納得出来る写真ではないが、本種のノーマルな雄相の写真。



山渓ハンディ図鑑『日本の海水魚』には次のような記載がある。
「イトヒキベラ属の魚は、みな美しい色彩をしている。活発に泳ぎ回るために観察や撮影は難しいが、一部で非常に人気がある」

私は明らかに、その「一部」の1人である。
本当にイトヒキベラ属の魚たちは美しく魅力的だと思う。

イトヒキベラ、ゴシキイトヒキベラ、本種クロヘリイトヒキベラ、ニシキイトヒキベラ、ツキノワイトヒキベラ、クレナイイトヒキベラ、トモシビイトヒキベラ、ベニヒレイトヒキベラ、ヤリイトヒキベラ、ハリオイトヒキベラ。全10種。

イトヒキベラとトモシビイトヒキベラの撮影に現在苦戦中。上記10種の内会ったこともないのは5種。
今後、何種類のイトヒキベラ属の魚に会えるだろうか、そしてその内何種類の写真をものにできるだろうか。
幸運を願うのみ。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2015.09.19 #508

撮影ポイント

沖縄本島 恩納村 山田

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

クロヘリイトヒキベラ 黄色斑紋タイプ

 

上の写真で「ノーマルな雄相」と書いたのは、本種には体側中央に三角形の黄色い斑紋を持つタイプの存在があるからだ。

 

但し、「今後このタイプは”別種”になる可能性がある」と図鑑には書かれている。

 

参考写真:2021.9 @伊豆大島 秋の浜
三角形の黄色斑紋もぼやけ気味で、一瞬別種かと思った。しかし、幾つかの特徴から本種に間違いない個体。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2019.10.06 #836

撮影ポイント

屋久島 一湊 お宮前

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

子供と大人の間の微妙な年頃のクロヘリイトヒキベラ

 

この個体は幼魚の特徴を残しながらも、丁度雌相に成ったばかりの頃あいだろうと推測している。
鼻先の細長い白色斑があるのは幼魚の特徴であるが、雌相になると小さく目立たなくなってくる。また尾鰭付け根の縁取りのない黒色斑も幼魚はもう少し大きく斑紋の中に青い点が幾つかある。雌相にも黒色斑は残るが小さくぼやけてくる。この個体の黒色斑は両者の中間のようだ。また体色は幼魚は一色であり、雌相は前方と後方でやや色合いが異なる。この点から、この個体雌相に近いと判断できる。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2013.05.05 #357

撮影ポイント

奄美大島 大仏サンゴ

使用機材

Olympus XZ-1

クロヘリイトヒキベラ 雌相の群れ

 

かれこれ11年前の写真。
「ガレ場で多く見られサンゴ片や石の下に隠れる」そんな本種の生息状況が見て取れる1枚。
沖縄本島 恩納村で撮ったものだが、琉球列島ではイトヒキベラ属の魚でクロヘリイトヒキベラが1番個体数が多い。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2010.10.10 #149

撮影ポイント

沖縄本島 恩納村 山田

使用機材

SONY Cyber-shot (DSC-WX1)

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