ハクテンカタギ

スズキ目チョウチョウウオ科

2021.9.13:投稿



『迷宮の扉』は二転三転の「回転扉」?


ハクテンカタギにコクテンカタギ、そしてヤリカタギ。
皆チョウチョウウオ科の魚で名前に”カタギ”が付く。
名前にこだわる身としては、この”カタギ”を解決しないことには投稿出来ない。自分なりに納得できる答えを見つけるまではこの3種の投稿を自重してきた。

”カタギ”をWebで検索すると、先ず候補に「片桐はいり」が出てくる。何故だっ?!笑
個性的な女優さん! だが、違う。ここは違うだろう。

次は「堅気」 確かに”カタギ”の音からは「堅気」が一番連想しやすくポピュラーではある。
しかし、チョウチョウウオの世界に「堅気」も「反社会勢力=ヤ◯ザ」もないはず。(ベラの世界にならありそうな気もするが。。。)「堅気」の言葉の意味を隅から隅まで注意深く読んでみても、各チョウチョウウオ達に当てはまる意味合いは見つからない。

ここで行き詰まる。行き詰まった時は思考を白紙に返す。”カタギ”という音からしばらく離れてみる。

名前の一部に同じ”カタギ”を持つこの3種の共通点は何か? ぼんやりイメージする。
ハクテンカタギとコクテンカタギはそれぞれ白色と黒色の点が連続して密在し、ヤリカタギは「く」の字が連続する。「く」の字は槍の切先にも見える。
”カタギ”という音で上記のような意味を持つ言葉はないか。

”かたぎ”=形木・模
ハクテン模様、コクテン模様、ヤリ模様。しかも模様が形木で押したように規則的に連続している。
自分としてはこの着眼点に納得した。自らを褒めてみる。

これで一件落着したかと浮かれて、勇躍、投稿の下書きに取り掛かった。
ところが、浮かれたところから一気に暗転。転がり着いた先は「奈落の底」だった。


念のためにと漢字表記を調べたのが運の尽き。
黒点担(コクテンカタギ)、白点担(ハクテンカタギ)、槍担(ヤリカタギ)。
この3種のチョウチョウウオの何処が「担」なのか。
「担」の字の意味を仔細に調べるも、私の頭の中では結びつかない。

『迷宮の扉』は重く固く錆び付いて「開かずの扉」か?
が、この扉二転三転の回転扉である。この後クルクルと扉は回り始めた。


柏島ツアーの夜、アルコールを飲みながらチョウチョウウオ科の「カタギ」たちについて語ってみた。
するとそこに颯爽と登場したのが若い女性の名探偵Uさみ。「担」の謎を鮮やかに解いてくれた。
「黒点(白点・ヤリ)を体に担いでるってことじゃないですか?」と。
なるほど!!!そこかっ!



横溝正史作「迷宮の扉」の結末も私的には存外面白くなかった。
私の「迷宮の扉」の結末もまた然り。
「お粗末の一席」

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.03.23 #875

撮影ポイント

Palau Ulong Channel

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

【分布域】八丈島、小笠原諸島、高知県柏島、屋久島、琉球列島。
小笠原諸島では普通に見られるが、それ以外の地域では稀種。
【生息域】水深20m以浅のサンゴ礁域に生息する。
【特徴】体の地色は黒色に近い暗色。眼を通る黒色の帯は黄色いラインで縁取られる。この黒帯の後方と背鰭にかけては淡色域がある。腹鰭は黒色。尾鰭には白色帯、黒いラインに縁取られた黄色の帯がある。最大の特徴は体側に白点が規則的に密在すること。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2019.10.05 #833

撮影ポイント

屋久島 一湊 タンク下

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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