キヘリキンチャクダイ

スズキ目キンチャクダイ科キンチャクダイ属

2021.7.4:投稿



【分布域】南日本の太平洋岸、トカラ列島。
【生息域】岩礁域、サンゴ礁域に生息。潮通しの良い沖の根などで見られる。
【特徴】体の色は黒色。顔は白色系、頭頂部から鼻筋は黄色が混じる。尾鰭の色彩には2つのタイプがある。黒色で縁がだけが黄色いタイプと尾鰭全体が黄色いタイプがある。幼魚の尾鰭には黒色地に黄色の横帯がある。背鰭と臀鰭も黒色で後縁が細く黄色。稀種。



「衝撃の登場!」

柏島の海で会った時は「ナメラヤッコの色彩変異?!」という比較的、どうでも良い感じ?の扱いだった。
そもそも、私は色彩変異とかハイブリッドとかには余り興味がないし、特別好きでもない。だから写真も削除こそしていないが、放ったらかしにしていた。

そろそろキンチャクダイ科のコクテンカタギかハクテンカタギを投稿しようと図鑑をペラペラ捲っていたら本種の写真が目に入った。
「えっ?えっ?えっ?」「もしかしてもしかすると」


そこから「ナメラヤッコ色彩変異疑惑」の件の写真と図鑑の写真を見比べて結論が出るまでの数秒間。まるで受験の合格発表を見る直前の心境。(そこまで重要か?人生は左右しないだろう)

結果。合格!いや、違う。当たり。大当たり。キヘリキンチャクダイだった。
キヘリキンチャクダイは稀種。稀種です。稀種ですから。
個体数が少ないのだ。

柏島の海の奥深さ!懐の深さ!
さら〜と稀種が目の前を通り掛かる!

これを衝撃の出会いと言わずに何と表現すればいいのか?
(何週間もぞんざいに扱っていたくせに、、。)



こうやって興奮と驚きと感動を伴いながら、1種1種 図鑑は厚みを増していく。



データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.06.12 #1013

撮影ポイント

柏島 民家下北北

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

上の写真と同じ個体だが撮る方向によって印象が違う。顔面蒼白な感じ?!

 

今から2〜3年前、いや3〜4年前になるだろうか。
田子でキヘリキンチャクダイの幼魚がいるという情報があった。極力早く田子へ行くように段取った。
しかし、いざ行った時には既に失踪していた。そういう時は忘れることにしている。
(忘れられないから、今書いているのだが、、、)

 

図鑑でも情報は多くない。
『魚類図鑑 南日本の沿岸魚』に「幼魚は伊豆で、成魚は潮岬(和歌山県)で採集された」と記されているそうだ。
投稿の冒頭【特徴】で尾鰭には2つのタイプがあると書いたが、地域変異か別種か定かではないようだ。
観察例も少ない。ネット上の画像は国内では高知県柏島でのものが大半である。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.06.12 #1013

撮影ポイント

柏島 民家下北北

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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