イトヒキベラ
スズキ目ベラ科イトヒキベラ属
2024.6.7:投稿
【分布域】伊豆諸島、千葉県館山湾~九州南岸の太平洋沿岸、九州北岸・西岸、屋久島、沖縄諸島以南の琉球列島。
【生息域】水深10~20m付近の岩礁斜面で複数匹の群がりが見られる。
【特徴】体色は赤みを帯び、体側に青白い縦線が入る。雄は腹鰭が長く伸長している。幼魚は吻端に白色斑があり、尾柄に黒色斑があることが多い。体長10cmほど。
「イトヒキベラ」
何時からだろう?
本種イトヒキベラにすっかり魅入られてしまったのは。
イトヒキベラ。
様々な海で見ることが出来る普通種。
深く暗い深海や、波当たりの荒い海面近くなど、特殊な海に生息しているわけでもない。
”普通の環境”の普通の海で、その美しい姿を見ることが出来る。
(見方によっては地味かも知れないが)
本種が盟主?であるイトヒキベラ属。
錚々たるメンバーを従えている。
ゴシキイトヒキベラ、クロヒキイトヒキベラ、ニシキイトヒキベラ、ツキノワイトヒキベラ、クレナイイトヒキベラ、トモシビイトヒキベラ、ベニヒレイトヒキベラ、ヤリイトヒキベラ、ハリオイトヒキベラ。
名前の由来。
腹鰭が長く糸(イト)のように伸長する(ヒキ)から。
冒頭の写真は雄相。
チャームポイント?の長い腹鰭をアピール中?!
データ詳細
撮影日
2020.10.16 #922
撮影ポイント
屋久島 一湊 お宮前
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「雄相 婚姻色」
バリバリの婚姻色。
体が青く輝き非常に美しい。各鰭も全開して辺りに独特のオーラを発している。
参考写真:2021.5.29 @田子 白崎
こちらも婚姻色。
イトヒキベラの婚姻色・普通色に関わらず、私は田子の白崎で良く見かける。
さて。
イトヒキベラには3つのタイプがあるとか(ネイチャーウォッチング『ベラ&ブダイ』より)
・本州タイプ
・フィリピンタイプ
・大隅・琉球タイプ
ここまでにあげた写真は全て本州タイプと言える。
データ詳細
撮影日
2019.06.20 #802
撮影ポイント
柏島 後浜no.3.5
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「フィリピンタイプ 雄相」
この写真は柏島で撮影した。
そこからも分かる通り「フィリピンタイプ」と言ってもフィリピンに限定されている訳ではない。
沖縄本島や石垣島、そしてこの写真のように高知県柏島でも観察例がある。
データ詳細
撮影日
2020.07.03 #881
撮影ポイント
柏島 後浜no.3
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「イトヒキベラ 雌相」
雌相の体側の背部には青色のラインが走る。中央辺りにも尾から短く走る。
腹鰭は雄相と違って伸長しない。
鼻先に白色斑があるのは幼魚の特徴でもあるが、
同じく幼魚の時の特徴、尾鰭付け根の黒色斑は消失している。
よって厳密には、幼魚から雌相になる途中の個体なのかも知れない。
タイプ別で分けると本州タイプの雌相。
参考写真:2017.11.13 @田子 ヤイズ根
図鑑のフィリピンタイプの雌相の写真に良く似ているし、特徴にも合ってはいるが自信はない。。。
データ詳細
撮影日
2019.06.23 #814
撮影ポイント
柏島 民家下北
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)