イソギンポ
スズキ目イソギンポ科
2024.4.23:投稿
【分布域】積丹半島~九州の日本海・東シナ海沿岸、北海道臼尻~九州の太平洋沿岸、奄美大島。
【生息域】岩礁性海岸の潮間帯に生息し、潮だまりに多い。小さな穴やフジツボの死骸に入り顔だけ出していることが多い。
【特徴】体色は変異が激しく灰褐色~茶褐色、赤みの強い個体まである。頭部は体に比べて大きく太い。眼上には複数に分岐し1対の皮弁がある。
「イソギンポ」
当図鑑のイソギンポ科には既に30種類が登録されている。
科の名前にもなっている「イソギンポ」。
イソギンポは私のホーム伊豆の海でも普通種。
それにも関わらず、やっと今頃の投稿となった。
本種イソギンポの投稿が後回しになったのは、ひとえに他の種との見分け方が難しいから。。。
改めて識別方法を確認してみると。
①イソギンポは眼上皮弁が1対(2列)である。
その皮弁は枝状に分岐している。
②背鰭前方に眼状斑はない。
③背面に点列状の縞がある。
①に関して
コケギンポやシズミイソコケギンポ、アライソコケギンポは眼上皮弁が1列である。
(皮弁が余りにもフサフサしていて1列なのか2列なのか分かりにくい場合もある)
(トウシマコケギンポの眼上皮弁は2列~3列で、一面に皮弁が生えているように見えたりする)
②に関して
コケギンポやシズミイソコケギンポは、背鰭前方に眼状斑がある(穴に深めに隠れて眼状斑が確認出来ない場合もある)
③に関して
イソギンポ科やコケギンポ科の上に名前をあげた種が全身(前半身)を出していることは、さほど多くはない。その為、この点を確認するのは難しい。
因みにコケギンポやシズミイソコケギンポ、トウシマコケギンポ、アライソコケギンポはコケギンポ科。
イソギンポ科のマツバギンポは眼上皮弁が長く伸びて、頭部後方にも短い皮弁があるのが特徴。
参考写真:2010.12.10 田子 沖の根
冒頭の写真と体色などがよくにた個体だが、全く別の時の別個体。
数あるイソギンポの写真ストックの中から、はっきりと皮弁が2列で枝状に分岐した個体の写真を選んだ。
データ詳細
撮影日
2016.11.14 #602
撮影ポイント
田子 沖の浮島根
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)