イバラカンザシ

ケヤリムシ目カンザシゴカイ科

2024.9.18:投稿




「クリスマスツリー ワーム」

イバラカンザシはカラフルで海の中でよく目立つ。
色彩変異も非常に多い。
(先ずは、色鮮やかなオレンジ色のイバラカンザシの写真からスタート)

和名はイバラカンザシだが、英名では「Chrismas tree worm」と呼ばれている。

英名に”worm”とあるように、見た目からは想像しにくいが、イバラカンザシは多毛類(ゴカイ類)の動物であり、雄と雌が存在する。


我々が目にするのは、イバラカンザシの「鰓冠(さいかん)」と呼ばれる部分。
鰓冠は頭部に生えている2本(1対)の傘のようなところ。
ここは観察すると螺旋状になっているのが分かる。
(学名:Spirobranchus giganteus の Spirobranchus の部分は”螺旋状の鰓”を意味している)

この螺旋状の鰓(傘)のような部分で、浮遊物を捕らえて口に運んでいる。また、ここは呼吸にも使われる。


海中でイバラカンザシに刺激を与えると、傘の部分を一瞬で引っ込めてしまう。
これはサンゴに埋め込まれた「棲管(せいかん)」という筒状(棒状)のものへ姿を隠してしまうためである。


イバラカンザシは、この棲管をサンゴに埋め込み、長く同じサンゴに定住する。




参考写真:2024.6.15 @愛媛県愛南 サウスロック
この写真の傘の手前にあるのは殻蓋。
棲管の蓋のような役割。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2024.06.16 #1406

撮影ポイント

柏島 後浜no.3

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

「イバラカンザシ 群生」

 

群生と言うのは、ややオーバな言い方に聞こえるかも知れないが、、、。
上の写真と直ぐ下の写真は真横の場所を撮った。

 

色とりどりのイバラカンザシが美しい。

 

イバラカンザシには茶、赤、青、黄、緑、橙、白、紫色などの単色のもの、2色以上の体色を持つものも非常に多い。

 

参考写真:同じ時の同じ場所。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2024.06.16 #1408

撮影ポイント

柏島 レッドロック

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

「イバラカンザシの寿命」

 

イバラカンザシはイシサンゴなどに棲管を埋め込み定住するが、10~20年ほどの年齢のものが多いとのこと。

 

イバラカンザシが死んだ後の穴には、カンザシヤドカリテンクロスジギンポコケギンポなどが棲むことも多い。

 

参考写真:2024.03.18 @Thailand Richelieu Rock
上の茶色の個体、こちらの青色の個体、螺旋状になっているのが良く分かるのではないかと思う。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2016.09.24 #589

撮影ポイント

田子 沖の島

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

「イバラカンザシがいなくなった穴」

 

カンザシヤドカリとテンクロスジギンポの投稿には、かろうじてイバラカンザシを背景に使った写真が1枚ずつあった。
ホッ!(笑)

 

この写真はカンザシヤドカリで使った写真。

 

参考写真:2019.6.21 @柏島 民家下北北
テンクロスジギンポの背景にもイバラカンザシ。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.10.17 #926

撮影ポイント

屋久島 一湊 タンク下

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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