ハナヒゲウツボ

ウナギ目ウツボ科

2022.3.21:投稿



【分布域】和歌山県以南の太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島、屋久島、琉球列島。
【生息域】サンゴ礁域の浅場に生息。岩やサンゴの割れ目などに潜んでいる。砂礫底などでも多くみられる。
【特徴】成魚(雄の間)の体色は鮮やかな青色。鼻先から背鰭は黄色で、上顎下顎ともに黄色い。上顎の肉質突起にある前鼻孔管の先端はリボン状。幼魚は全身黒色だが背鰭は黄色。体は細長い円筒状で最大1.3mにもなる。
雄性先熟で幼魚から雄そして雌になる。雌の体色はほぼ黄色になるが、体後方は青みが残る



「驚きがいっぱい。ハナヒゲウツボ!」

海でハナヒゲウツボを紹介されると、喜んでカメラを構える。
しかし、もう何度も会ってきた。

その何度も会ってきたはずの「ハナヒゲウツボ」には”知らないこと”がいっぱい。


[驚き・その1]
黒色の体の幼魚から、鮮やかな青色の体の成魚になるハナヒゲウツボ。
未だその先があった!!
雄性成熟で雄の青色のハナヒゲウツボは、更に雌へと性転換し体色が黄色になるそうだ!

国内で黄色い体の本種に出合うのは極めて稀なことらしい。
海外でも全身黄色というより、体後方は青みがかるそうだ。
一度、”黄色いハナヒゲウツボ”に会ってみたいものだ。


ハナヒゲウツボの一番のチャームポイントは、鼻先にある”花びら”!
それは前後2つある鼻孔の内、前の鼻孔が管状に伸び、その管の先端が花びら状に開いたもの。

海外では「花びら」ではなく、「リボン」と表している。
英名:Ribbon eel、Ribbon moray

因みに和名は”花びら”のハナビラウツボではない。この名前は別種。
何故か本種は「ハナヒゲウツボ」

参考写真:同じ時の同じ個体。
ハナヒゲウツボの持つ”花びら”も好きだが、上顎の中の青白く光る線も好き。
口を開いてこの青色の線が見える時を狙うようにしている。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2014.05.04 #424

撮影ポイント

奄美大島 倉崎ビーチ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

ハナヒゲウツボ 幼魚

 

成魚より幼魚の方がカラフルな種が多い中、全身まっ黒なハナヒゲウツボの幼魚。ただし、幼魚も背鰭は黄色。一丁前に花びらもあるところが可愛い!

 

[驚き・その2]
ハナヒゲウツボも他のウツボ同様、体を捻じりながら穴から外へ体を伸長させ、口を全開にして威嚇してくる。
こちらが攻撃しない限り危害を加えられることはないと聞いてはいる。が、向かって来られるとビビる程の迫力。笑
ところがこれは”威嚇”ではなく、”呼吸”しているのだと図鑑に書かれている。
とても”呼吸”しているようには見えない!!びっくりだ。

 

参考写真:2020.12 @高知県柏島 後浜no.2.5
ハナヒゲウツボは成魚も幼魚も写真のような砂礫底で多く見られる。
頻繫に引っ越しをしないので、一度居場所を見つけるとガイドの方達にとっては紹介し易いようだ。ただし、穴の中のに籠ってしまって姿を見せないこともある。

 

[驚き・その3]
ウツボは全身を出しているのをよく見る。
本種ハナヒゲウツボは全身を穴から出すことは滅多にないそうだが、全長1.3m程にもなるそうだ。
この細身の体でそこまで長いとは知らなかった。鮮やかな青色と黄色の体がクネクネしている様は正に波打つ「リボン」のようだと想像する。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2013.11.17 #385

撮影ポイント

沖縄本島 恩納村 山田

使用機材

Olympus XZ-1

ハナヒゲウツボ マニアック編

 

成魚の後ろ姿!
基本、真正面から撮るのが好きだが、こんな後ろ姿も違った魅力があるように思う(自己満足?)

 

参考写真:2021.5 @奄美大島 倉崎ビーチ
幼魚の花びらをクローズアップ!

 

[驚き・その4]
一番の驚きは、ハナヒゲウツボの写真の多さ! 本投稿に写真を7枚も使っている。
ハナヒゲウツボはウツボ科の中で断トツのスター。それも致し方あるまい 笑

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.05.01 #974

撮影ポイント

奄美大島 倉崎ビーチ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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