フエダイ
スズキ目フエダイ科
2021.9.27:投稿
【分布域】南日本の太平洋岸、琉球列島。
【生息域】沿岸部の岩礁やサンゴ礁に生息する。
【特徴】成魚は40〜50cm程の大きさ。体色は紫褐色で各鰭は黄色い。体側の中央よりやや後方上部に小さな白色の点が一つある。口は頭部のやや下にあり、前に突き出ている。若魚の頬には水色の縦線が数本入る。
「フエダイ」
”フエダイ”の呼び名は、フエダイ科の魚全体を指して使われることもある。
フエダイ科に属する魚ではヨスジフエダイ、クロホシフエダイ、イッテンフエダイ、そしてダイバーからはその幼魚が人気のホホスジタルミやマダラタルミ等があげられる。
ここで取り上げるのは、フエダイ科の「フエダイ」そのものである。
実は、フエダイ科に「フエダイ」という魚がいることを私は知らなかった。
海面近くにミナミイスズミの見事な群れがいて、水深も10数mの明るい海中。
写真の個体が目に入った。しかしそれは特段の特徴もなく、さりとて名前が直ぐに思い出せる魚でもなかった。首を捻りながら、念のため1回だけシャッターを切った。マクロレンズで撮ったので尾鰭が写っていない。
後日、写真と図鑑を見比べるとフエダイ科の「フエダイ」であると判明した。決め手は体側にある小さな白い点。
海中では小さな白色の点には全く気付かなかった。
珍しくテンションが上がることもなく淡々と棚ぼた的に舞い込んだmy新種。
和名の「フエダイ」 口が前に突き出ていて口笛を吹いているように見えることからと言われている。
英名は「Star snapper」 体側の白色の点を星に見立ててのもの。
本種は地域的・嗜好品的ではあるものの「究極の美味」とのこと。
追記:【特徴】に「体色は紫褐色」と書いたが、私が見た印象では銀色〜灰色の体に黄色い鰭だった。
陸に上げられると体色は赤褐色になるそうだ。
データ詳細
撮影日
2021.09.19 #1046
撮影ポイント
小笠原諸島 父島 北一つ岩
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)