クロリボンスズメダイ
スズキ目スズメダイ科クロリボンスズメダイ属
2024.4.10:再投稿
なかなか会えなかった”通常色のクロリボンスズメダイ”に出会った。
それは、しびれを切らせて”婚姻色のクロリボンスズメダイ”の投稿をしてから約3週間後だった。
通常色の写真と記事は婚姻色の下に。
2024.2.27:投稿
【分布域】宮古諸島、八重山諸島:インド・西部太平洋。
【生息域】サンゴ礁域の水深5~18mに生息。内湾性の砂泥底にある岩やサンゴの周りを群泳する。
【特徴】尾鰭の中央部は白く、鰓蓋にある黒斑は胸鰭基底にある黒斑より大きいことが特徴。背鰭付け根に白斑がある。胸鰭付け根の黒斑より鰓蓋うえの黒斑の方が大きい。6cm前後の小型種。
「クロリボンスズメダイ 婚姻色」
出会いは宮古島。
そのポイント名も”オアシス”。
2018年のGW・宮古島ツアー最後の1本。
水深も浅く、魚達が自由闊達に泳ぎ回る、”癒し”に満ちたポイント。
終盤、宮古島の”レジェンド”が活発に泳ぐ1匹のスズメダイを指差した。
それは初めて見る姿形のスズメダイ。
このスズメダイ、婚姻色の色彩に惑わされて種を特定することのには相当難航したが、
執念で(笑)何とか本種「クロリボンスズメダイ」と判明。
クロリボンスズメダイの通常色の写真を撮ってから投稿したいと願ったが、未だ会うことすら叶わない。
分布域は宮古諸島と八重山諸島と限られている。
なかなか会えないのも納得。
参考写真:同じ時の同じ個体。
「クロリボンスズメダイ属」は細長い体型に各鰭の先端が長く、ヒラヒラとリボンがなびいているように見える。
興奮状態でフレームに入れるだけで精一杯。
鋭い眼光。ヒラヒラと長くたなびく各鰭。
没にするには惜しかった、、、1枚。
データ詳細
撮影日
2018.05.05 #701
撮影ポイント
宮古島 オアシス
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「クロリボンスズメダイ 通常色」
2024年3月。
タイのリチェリューロックで潜った。
根の壁の至る所に数千?数万?とも思える程の同じ種のスズメダイがあっちでもこっちでも群泳していた。
私の脳内は混乱した。
「この姿形、どう考えてもクロリボンスズメダイだよね?!」と自問自答を繰り返す。
「ここではあのクロリボンスズメダイが”普通種”なのか?」
更にはうじゃうじゃ居過ぎて、どの個体に狙いを定めれば良いのか箸(レンズ)に迷う始末。
そして体は小さく動きは俊敏。
上手く撮れる気がしなかった。
そんな時。
天の声?!「とにかく数を打つことです!」
今回のタイの海でも一緒のインストラクター・みかちゃんの言葉を思い出した。
そうだっ!打つしかない!
そう腹を決めて、シャッターを10回切っただろうか?15回切っただろうか?(笑)
参考写真:同じ時の別個体。
山のようにあるピンボケ写真の中にあるそこそこの写真にも邪魔者が。。。
しかし名前の由来でもある、尾鰭がリボンのようにたなびいていて美しい。
データ詳細
撮影日
2024.03.18 #1382
撮影ポイント
Thailand Richelieu Rock
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「迷路への突入」
タイから帰国後、直ぐにも本種クロリボンスズメダイ・通常色の再投稿をしたかった。
ところが自分が撮ってきた写真と図鑑の記事や写真を比べると疑念が湧き上がってきた。
疑念:1
図鑑に掲載されているクロリボンスズメダイの写真を見ると、尾鰭の内側や背鰭後端は黄色くはない。
むしろ黒っぽい体色と同系色のやや淡いグレー色をしている。
タイで私が撮ってきた写真のように、黄色い域を持つのは別種リボンスズメダイである。
しかしリボンスズメダイはマングローブ帯や河口、港湾内など汽水域に生息する。
生息域を考えるとリボンスズメダイではあり得ない。
疑念:2
背鰭の後端の付け根には白斑があるのが特徴。
冒頭の写真、婚姻色のクロリボンスズメダイにもはっきりと白斑が確認できる。
しかしタイのスズメダイにあるのは鮮やかな黄色い域。
疑念:3
図鑑『スズメダイ』によると。
クロリボンスズメダイの鰓蓋の上にある斑は黒色。
これが赤茶色の斑であるのはリボンスズメダイ。
上の写真の個体の当該斑はオレンジ色に見える。
私は「迷路」の奥深くへ突入したらしい。
この迷路から私を救い出してくれるのは図鑑『スズメダイ』の著者しかいない(笑)
疑問、質問を投げかけると。
答えは「クロリボンスズメダイで正解です」
「鰓蓋上の斑点は黒色の時もあればオレンジ色の時もある」
「それは雌雄の違いなのか、雄の婚姻色なのかはよく分かりません」と。
私の”疑念”は図鑑『スズメダイ』に書かれている特徴と相反するところから生じたもの。
その図鑑の著書からお墨付きを頂いたので(100%疑問が無くなった訳では無いが)迷路から脱出することにした。
データ詳細
撮影日
2024.03.18 #1382
撮影ポイント
Thailand Richelieu Rock
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)