アカオビコテグリ
スズキ目ネズッポ科
2022.7.18:投稿
【分布域】伊豆大島、静岡県下田、高知県勤崎、新潟県佐渡、島根県隠岐。
【生息域】岩礁周辺のガレ場や砂礫底で見られる。生息水深は20m前後。
【特徴】体色は赤色。雄の第1背鰭は大きく褐色の斑点が並ぶ模様がある。雌の第1背鰭は糸状に伸長する。臀鰭は褐色の斜めのラインが並ぶ。鰓の所に青色の月の輪斑紋がある。
「粘り勝ち?!」
本種アカオビコテグリの写真、つい数週間前に高知県柏島で撮った。
Q:「ねぇ、これ何だと思う?」
A:「ミヤケテグリでしょう」
この問答を数人と数回繰り返した。
「そうだよね!ミヤケテグリだよね」と同意する自分がいる。
しかし。
「何処がどうとは分からないけど、ミヤケテグリじゃない気がする」と納得しない自分もいた。
図鑑のネズッポ科のページを穴が開くほど眺めた。
結果、アカオビコテグリではないかと思い始めた。
自信はない。
識別ポイントになる背鰭が、写真の個体では横に閉じてしまっている。
行き詰まり、暫し放置する。
その後たまたま、ミヤケテグリの写真を見かけると、又思い出す。あの写真のあの子。
諦められない。モヤモヤと気持ちが悪い。
図鑑のミヤケテグリとアカオビコテグリの特徴を再度見直す。
ミヤケテグリ(雌)の背鰭には、閉じていても黒斑が確認できる場合が多い。(写真の個体には黒斑はない)
アカオビコテグリの臀鰭には暗褐色のラインがあるが、ミヤケテグリにはない。写真の子にはラインがある!
恐らく、写真の個体はアカオビコテグリであろうとの確証を持った。
自分なりの確証を掴んだところで、専門家や研究者達も集い、質問に回答してくれるFBのサイトに投稿した。
なんと!図鑑『海水魚1000』の著者から回答を頂いた!
「おおっ、アカオビコテグリですね。柏島にもいるんだ!」と。
*後日改めて「鰓のところの青い月の輪斑紋も特徴」とのコメントを頂いた。
有難い!そして判別し易くなった。(【特徴】にこの点を追記した)
無論、これは勝った負けたの勝負ではない!
が、”粘り勝ち”感満載!笑
こうしてまた、貴重なmy新種をゲット。
伊豆大島では普通に見られるが、それ以外では「稀」だそうだ(ニヤリ!)
参考写真:同じ時の同じ個体。
余り代わり映えのしない1枚。
データ詳細
撮影日
2022.06.18 #1140
撮影ポイント
柏島 民家下北
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)