ヨゾラミドリガイ

チドリミドリガイ科アデヤカミドリガイ属

2021.3.5:投稿



本種は嚢舌目(のうぜつもく)(Sacoglossa)の中のチドリミドリガイ科アデヤカミドリガイ属。

嚢舌目の中でも、このチドリミドリガイ科のウミウシは独特な形をしている。伊豆ダイバーは同科で形が似ているハナミドリガイを良く見るのではないかと思う。
私は、これからの季節に和菓子店に並び始める「桜餅」のような形だと思うのだが、、。

体の地色は青色や暗灰色。側足(そくそく)には淡い黄色や黒色の斑点がある。ただし斑点の大きさや数は個体差がある。側足は淡い黄色で縁取られている。触角は白色で先端は赤色。

参考写真:触角・側足・眼・心嚢などの名称や位置を紹介。この写真には残念ながら「眼」は明確に写っていない。今後その辺を意図して撮ってみたい。

「心嚢」(しんのう)については現在調査中。

スイートジェリーミドリガイは本種と同じアデヤカミドリガイ属でよく似ている。判別ポイントはスイートジェリーミドリガイには本種のような黒色の細点がなく、側足には青白い雲状の模様が入る。


嚢舌目は餌である藻類から葉緑体を盗んでくる。こうした現象を「盗葉緑体」と呼ぶらしい。葉緑体を藻類から取り込み消化せずに保存して数ヶ月光合成を維持できるとか。


私にはこれ以上難しいことは分からないが、研究者にとって嚢舌目はまだまだ謎が多い興味深い研究対象のようだ。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2014.05.05 #429

撮影ポイント

奄美大島 手広海岸

使用機材

Olympus XZ-1

この写真は、本当にヨゾラミドリガイで間違いないのか長く疑問に思っていた。形は間違いなくミドリガイだが、模様はむしろホシゾラウミウシに似ているからだ。もしやハイブリッド?かと疑ってもみた。
ウェブサイト「世界のウミウシ」に掲載されているヨゾラミドリガイの写真を吟味すると、上の写真と酷似した個体も数多くアップされている。色彩変異??の範囲内と思われる。一般的な色合いは1枚目の写真のようだ。

 

名前についても、本種ヨゾラミドリガイをはじめホシゾラウミウシ、ヨゾライボウミウシ等、夜空や星に纏わる名前が複数ある。さらには姿形や色彩がそれぞれに酷似した種もあり、私の頭は混乱を招きとても覚え切れない。

 
 

余談追記:海でカメラを持つようになった頃、息子達から写真を保存するようにと外付けのハードディスク(1TB)を買い与えられた。しかも、長男、次男それぞれから。笑

 

最近、自前の記憶力だけではウミウシ等の名前や特徴が覚えられない。記憶する能力もさることながら、容量が不足気味だと思われる。
私の脳に接続できる「外付けハードディスク」のような記憶装置は無いものか息子達に相談してみようと思う。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2012.03.28 #272

撮影ポイント

伊豆海洋公園

使用機材

Olympus XZ-1

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