ヤマブキベラ
スズキ目ベラ科ニシキベラ属
2024.7.29:再投稿
ヤマブキベラの”若魚”を久米島で撮った。
最後尾に掲載。
2022.8.17:投稿
【分布域】千葉県館山湾~九州南岸の太平洋岸、伊豆諸島、小笠原諸島、屋久島、琉球列島。
【生息域】浅いサンゴ礁や岩礁で見られる。
【特徴】雄の体側は青く後方は緑色~黄色。胸鰭は黄色で先端は紺色。雌の体側は一様に緑色~黄色。
「ヤマブキベラ ”卒業”出来ず(留年中)」
ヤマブキベラは普通種!
伊豆でも小笠原でも屋久島でも、琉球列島でも、様々な場所にヤマブキベラはいる。
ヤマブキベラは探さなくても、目の前をウロチョロウロチョロと結構なスピードで通り過ぎる。
海の中で私は忙しい。
時間にもカメラの電池にも”限り”がある。
それでも、まるで魅入られたかのようにヤマブキベラを狙う。
目の前に現れないでくれれば、忘れられるのに!
撮って欲しいなら、ポーズを取れとまでは言わないが、もう少しゆっくり泳いで貰えないだろうか?
出来れば、一瞬でも良い、静止して欲しい。
本種も属すニシキベラ属の魚達には、それは到底無理な注文だろう。
結果、ヤマブキベラの没写真が山のように生み出されていく。
「ヤマブキベラ 雄相」
本種の雌雄の見分け方は、胸鰭にある。
雄相の胸鰭は黄色で先端が紺色。
雌相の胸鰭は透明である。
参考写真:2022.08.07 @久米島 イマズミ
雄相の側面は頭部の直ぐ後方は帯のように青みがかった域があり、その後方は緑色~黄色になる個体も多い。
データ詳細
撮影日
2022.08.06 #1169
撮影ポイント
久米島 マンタステーション
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「雌相から雄相へ性転換中?」
ヤマブキベラの雌相の特徴は体の側面が一様に緑色~黄色であること。
海の中で「雌相、ゲット!」と思った。
が、画像をしっかり確認すると、胸鰭の先端が紺色ではないか。。。。
がっくり。
恐らく雌相から雄相への転換中なのだろう。
データ詳細
撮影日
2017.05.06 #625
撮影ポイント
小笠原諸島 父島 イーグルロック
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「ヤマブキベラ 雌相」
納得できない写真だが、ヤマブキベラの雌相。
本種の雌相はコガネキュウセンに似ている。
識別ポイントはヤマブキベラの背鰭には黒色斑がないこと。
ヌヌヌヌヌ?!?
写真の個体には、小さな黒い点がある。
1:胸鰭は透明なので「ヤマブキベラの雄相」ではない。
2:「コガネキュウセンの雌相」の背鰭中央には眼状斑があり、尾鰭は透明で模様は入らない。従って「コガネキュウセンの雌相」でもない。
3:「コガネキュウセンの雄相」は背鰭先端に黒斑がある。しかし、写真の個体の尾鰭の模様はコガネキュウセンの模様ではない。尾鰭両端にラインがあるのはヤマブキベラの尾鰭の模様と合致する。また、背鰭や臀鰭の基底にオレンジ色のラインが入るのもヤマブキベラの特徴。
しのもの言わずとも、、、、。
これが「ヤマブキベラ 雌相」という1枚を撮れば済むこと。
出来れば幼魚の写真も。
あぁ~!
何時になったら、ヤマブキベラから卒業出来るのだろう?
データ詳細
撮影日
2020.09.23 #919
撮影ポイント
小笠原諸島 兄島 丸山崎
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「ヤマブキベラの若魚」
この色彩のベラにあちこちの海で出会ってきた。
もう何度目になるだろう?
ぱっと見、顔付きや動きから”ベラの幼魚”だと当たりは付いた。
が、何故かいつもこの魚を撮るのは後回しになったり、レンズを向けてもブレブレの没写真だったり。
さすがにいい加減で、ちゃんと撮って何というベラか調べねばと久米島の海で思った。
やや青被ってはいるが、種の特定は出来るレベル。
黄色体色からヤマブキベラの幼魚かなと見当を付けて、ベラ図鑑を捲った。
しかし、図鑑に掲載されているヤマブキベラの幼魚も若魚も、写真の個体のように黄色と白色だけの体色ではない。
体側には眼の後ろから伸びる黒い縦帯や褐色の縦帯がある。
では、別のベラなのか?
隈なくベラ図鑑を調べるが該当する種はいない。
そこで何時もの困った時のFaceBookの”駆け込み寺”へ質問。
黒色や褐色の縦帯があるのは幼魚に近い若魚で、写真の個体は「ヤマブキベラの若魚」であるとの回答を頂いた。
ん~。確かに写真の個体、眼の後方に短く薄らと黒っぽい縦帯の名残が残ってはいる。
データ詳細
撮影日
2024.07.13 #1424
撮影ポイント
久米島 ウーマガイ
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)