トサヤッコ

スズキ目キンチャクダイ科タテジマヤッコ属

2021.3.7:投稿



「トサヤッコ」という名前は、国内で最初に採取された個体が土佐からだったことでの命名。私のルーツ(両親の出身)も土佐・現在の高知県なので親近感が湧く。

この写真を撮ったのは屋久島の「一湊 横瀬」というポイント。
ブリーフィングで「横瀬」の名前を聞いた時、前年に潜った時に会ったトサヤッコが今年も居てくれたら良いなと期待した。

潜行後少し泳いだ先にはニザダイの大きな群れがいた。見事な数のニザダイの群れ。ここぞとばかりGoProでムービーを撮って楽しんだ。インストラクターのマサさんは群れの向こう側へ回り込んで群れ越しのこちらを撮っている。泳力があると良いな〜などとも思いながら、ふっと我に返りトサヤッコのことを思い出した。

遊んでいる場合ではない。直ぐにGoProのスイッチは切った。

あたりを見回したら運良く、前年にトサヤッコがいた場所が目に入った。行ってみると期待通り、いや期待以上に良い感じのペアーがそこにいた。それは格別の嬉しさだった。

トサヤッコはハーレムを作ると図鑑に書かれていたりするがこの時はペアーだった。

トサヤッコは雌雄でデザインが違う。手前の個体が雄で奥が雌。

ヤイトヤッコやヒレナガヤッコ、ミズタマヤッコなどタテジマヤッコ属は雌雄のデザインが異なる。


データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.10.18 #929

撮影ポイント

屋久島 一湊 横瀬

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

トサヤッコ 雌

 

トサヤッコは雌性先熟*1)で、幼魚は雌とほぼ同じデザインをしている。

 

ペアーでいたトサヤッコは警戒感がほぼ無いに等しく、私の存在は無視されている感じ(こちらにとっても好都合)そんな理由もあって距離が近すぎて個体全体の姿が見切れてしまっている。尾鰭部分は参考写真(2019年)で補って頂きたい。

 

雌は体背側は淡黄色から黄褐色で腹部は淡色でやや水色を帯びた白色。尾鰭の付け根に黒色の横帯があり、そこから尾鰭の上下葉が黒色で繋がる。眼は蛍光ブルーのラインで囲まれている。さらに眼の後方に黒色横帯、鰓蓋の縁も黒色。

 

英名はJapanese Swallow  私の勝手な想像だが尾鰭の模様がツバメに似ているからかと思う。

 

*1)雌性成熟とは生まれた時はすべて雌で、その中で大きくなった個体が雄へと性転換すること。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.10.18 #929

撮影ポイント

屋久島 一湊 横瀬

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

トサヤッコ 雄

 

ペアーの時の雄。良い表情をしている。参考写真(2019年)の雄は怯えていて岩の隙間へ隠れ込んでしまっている。(怯えさせた犯人は誰?うっ)

 

雄は顔から後方へ向けてオレンジ色の帯が走る。体側の上半分には細かく黒色の横縞模様が入る。眼の周りを蛍光ブルーのラインが囲むのは雌と同じ。

 

分布域は南日本の太平洋沿岸、伊豆諸島、小笠原諸島、屋久島、琉球列島。台湾やフィリピンも。

 

潮通しの良い岩礁域やサンゴ礁域などのやや深場。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.10.18 #929

撮影ポイント

屋久島 一湊 横瀬 

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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