スズメダイモドキ

スズキ目スズメダイ科スズメダイモドキ属

2021.2.24:投稿


スズメダイモドキと私の初めての出会いはあまり情熱的ではなかった。

2014年3月初旬、米国から一時帰国していた鈴Kと2人で石垣島へ潜りに行った。到着1本目からコブシメの産卵を見せて貰って良いスタートを切った。幼魚好きの鈴Kがアマミスズメダイの幼魚を見つけたりして、楽しく充実の海だった。

その石垣での最後の1本はチッソ抜きも兼ねて水深の浅い「マンジュウポイント」へ。ポイント名通りマンジュウイシモチを始めとするテンジクダイ科の魚たちが各種見られた。そのポイントで、どう見てもスズメダイだがやたらと大型の魚に出会い「余りそそられないけど、一応撮っておこうかな〜」程度の極めて冷淡な気持ちでシャッターを切った。

帰京して図鑑を調べると「スズメダイモドキ」だと分かった。

スズメダイ科スズメダイモドキ属。1属1種。日本での分布域は琉球列島。
背鰭と臀鰭が非常に大きいのが特徴。

「サンゴ礁域の浅所に生息し、シカツノサンゴの多い礁池に見られる。なわばりを作り単独で生活する。警戒心が強く、すぐにサンゴの枝間に逃げ込む。藻食性」(「日本の海水魚」から転記)
図鑑に書かれている通りの環境にいた。

その後、スズメダイモドキのことは私の頭からキレイに消え去っていった。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2014.03.05 #311

撮影ポイント

石垣島 マンジュウポイント

使用機材

Olympus XZ-1

スズメダイモドキ 幼魚

 

先ずは下の参考写真を是非とも見て頂きたい。
無修正、無編集の写真。パラオでGoldback Damsel(ゴールドバック・ダムゼル)というニセモンツキスズメダイに似た日本には居ない子を狙った1枚。完全な失敗写真。

 

私の熱視線は丸で囲んだ、この子に釘付け!そして一目惚れ!
調べてみると「スズメダイモドキ」の幼魚と分かった。ん?ん?
微かに残った記憶を呼び起こすと「石垣島のあの地味な大型スズメダイ??」

 

成魚の時は何とも感じなかったその名前。
「モドキ」って、漢字は「擬」、「にせもの」とか「まがいもの」の意味。
ふつふつと怒りが湧く。随分と失礼な命名ではないか!こんな可愛い子に!

 

参考写真を撮った翌年、同じパラオの同じポイント「St.Cardinal」で撮り直したのが上の写真。誇張ではなく体長わずか1cmも無いようなチビ。やっと熱い想いが届いて撮ることが出来た。

 

石垣島の「マンジュウポイント」とパラオの「St.Cardinal」(cardinal fish はテンジクダイ)
サンゴ礁域の浅場、とても似た環境。

 

追記:失敗写真も隅から隅までみるべし!新しい発見の宝庫なり!(setsuko 格言集より)

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.03.22 #868

撮影ポイント

Palau St.Cardinal

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

スズメダイモドキ 若魚

 

幼魚を撮った翌日、あの子の”お兄ちゃん”或いは”お姉ちゃん”を撮った。

 

ポイントはマリンレーク。同じ浅場。砂地で浮遊物が多い。
スズメダイモドキの若魚といった世代だろうか。尾柄部の青色の斑点が幼魚の名残かと思う。背鰭と臀鰭が大きい特徴は幼魚〜若魚〜成魚を通じたどの世代でも同じ。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.03.23 #872

撮影ポイント

Palau Marine Lake

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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