スジベラ
スズキ目ベラ科カンムリベラ属
2021.4.6:投稿
スジベラ 幼魚
正直「スジベラ」への特別な思いは何も持っていなかった。この個体に出会うまでは。
「特別なオーラを持っているんです!」「ちょっと見て下さい」とIOPの海でミカちゃん(インストラクター)に導かれて会いに行った。直近の自分の休みの日にIOPで潜ってその子を見つけていたらしい。
*IOPはIzu Oceanic Park の略。伊豆海洋公園。
底が砂礫のちょっとした窪みに、数尾の魚がいた。が、もはや他の魚は目に入らず、その子だけを目で追た。ミカちゃんが言う通り”特別なオーラ”を纏っていた。あまりの可愛さ美しさに「ベラ?ベラだよね?」と甚だベラに対して失礼な疑問を持った。
夕方店へ戻って、図鑑のページをめくって調べると「スジベラ・幼魚」と分かった。
体側にある数本の白色の横縞と、鰓上部に黄色い斑と黒色の斑が重なってあることが決め手となった。
ベラの美しさ、侮るべからず!!
この辺りから、私のベラ好きは益々加速していった。笑
データ詳細
撮影日
2019.01.29 #760
撮影ポイント
伊豆海洋公園
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
スジベラ 雄相
伊豆大島の「秋の浜」というポイントで出会った。
見た瞬間、初めて見る色彩・模様の魚だと思いスイッチが入った。ストレスを与えないようにゆっくりと追い掛けながら、自分の頭の中で「誰?」と検索した。が、検索結果は「該当者なし」。そうなると益々撮りたくなる。ここは絶対譲れない。
タイミング的にはエントリー後45分が過ぎ、少しずつ深度を上げてエキジット口へ向かう頃。場所は「段落ち」と呼ばれるところだった。
こう見えて(どう見えて?)状況を考えて泣く泣く諦めることもしばしば。しかし、この時は諦めないことにした。
決意に沿って尚も追いかけると、こともあろうか奴は深度を下げていった。流石にこれ以上の深追いは無理、ここで勝負を掛けねばと撮ったのがこの写真。
「成魚の体の地色は白、緑、赤など変異がある」(「日本の海水魚」より)と図鑑に書かれている。また、繁殖期はほぼ1年中でその期間には全体に強い色になるとのこと。各図鑑には緑系の個体の写真も掲載されているが、ここまで深く強い緑の個体の写真は無い。もしかすると”緑バージョンの繁殖期”の個体なのかも知れないが、断言は出来ない。
写真の個体は背鰭を開いていないので分かり難いが、スジベラの成魚には背鰭の先端に黄色と黒色の斑紋があり、成長と共に目立ってくるようだ。
参考写真:同じ個体の別アングル。
データ詳細
撮影日
2020.08.28 #902
撮影ポイント
伊豆大島 秋の浜
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)