シリテンスズメダイ
スズキ目スズメダイ科オヤビッチャ
2022.6.19:投稿
【分布域】屋久島、琉球列島。
【生息域】水深3~5m前後の浅場。潮通しの良いサンゴ礁の中層で群れている。
【特徴】オヤビッチャに似ているが、尾柄部最後尾、尾鰭の付け根に小さな黒点が2つ並ぶ。
「間違い探し」
屋久島の一湊・タンク下。
浅場でオヤビッチャが群れている。
現地ガイドの至さんが、オヤビッチャの群れを指差す。
しかし、至さんが”オヤビッチャを撮れ”という訳はない。「何?なに?」と私は首を傾げる。
訳が分からないままレンズを向けると「違う!違う!」と至さんが首を振る。
そして群れの中の別の個体を指差す。
何度かこれを繰り返す内に、どうやら「間違い探し」のゲームをしていることに気が付いた。
オヤビッチャの群れの中にいる、「間違い」は尾鰭付け根に2つの黒点を持つ「シリテンスズメダイ」。
これを見付けて撮れば、このゲームの勝者!
ところが、海の中でこれらを判別するのは難しい。このゲームのレベルは相当高い。
後で調べれば「眼の直ぐ後方の黒色の横帯は胸鰭付け根後方を通り胸鰭下部で止まる」とか、「黒色横帯の間の黄色域がオヤビッチャより目立つ」とか、ゲームの攻略本(図鑑)には書いてある。
何とか1枚だけ撮ったシリテンスズメダイ!
次回はもう少しまともな写真をと狙っている。
本種、かつては和名がなく「オヤビッチャ属の1種」として図鑑『スズメダイ』には記載されている。
私の中では、この「間違い探し」ゲームは未だ終わってはいない。
データ詳細
撮影日
2020.10.16 #921
撮影ポイント
屋久島 一湊 タンク下
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)