ムナテンベラ
スズキ目ベラ科ホンベラ属
2022.4.3:投稿
【分布域】南日本の太平洋岸、八丈島、九州西岸、屋久島、琉球列島。
【生息域】岩礁やサンゴ礁の周辺の斜面や砂地が多い場所などに生息。
【特徴】雌雄の色彩はほぼ同じ。成魚には本州型と沖縄型がある。本州型の体色は一様に藍色から濃紺色で腹鰭のみが黄色。沖縄型(屋久島、沖縄本島、石垣島など)の体色は一様に薄紫色で腹鰭は黄色。その他の各鰭は赤色で縁取られ、オレンジ色の細線が多数入る。両型ともに胸鰭付け根には黒色斑がある。
幼魚の背鰭中央には眼状斑があり、その黄色い縁取りは上部のみ。体側には白色の縦の点列が4本ある。幼魚は水深の10m前後で見られることが多い。尾鰭基底の上部には黒色斑が1つある。
ムナテンベラ(成魚は不在)
誤解のないように付け加える。
私の写真ストックにムナテンベラの成魚の写真がないとの意味である。
勿論、成魚が海に居ない訳ではない。
そもそも、海の中でムナテンベラの成魚だと認識して見たことがない。本州型も沖縄型も。
見たことがないのであれば、写真がないのも頷ける。これは勉強不足に他ならない。
「ムナテンベラ 若魚」
冒頭の写真は、尾鰭が透明であること背鰭に眼状斑がやや残ることから成魚とは言えない。
さりとて幼魚のように体側に白色の点列もない。成魚へあと一歩の若魚と言ったところだろう。
(成魚の尾鰭は体色と同じ色で透明ではない)
データ詳細
撮影日
2019.04.04 #781
撮影ポイント
北川 カジカキ根
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「ムナテンベラ 若魚」
この写真は沖縄本島で撮った。沖縄型だろうが未だ体色は濃紺色。(沖縄型の成魚の体色は一様に薄紫色)
尾鰭は無色透明からやや変化を見せ始めている。
ムナテンベラの若魚や幼魚にある背鰭の眼状斑の黄色い縁取りが上半分だけであることも本種の特徴。
実は、ムナテンベラの若魚はかなり私好み!若魚の頃の写真が多いのも無理からぬことではある 笑
データ詳細
撮影日
2019.10.20 #839
撮影ポイント
沖縄本島 ゴリラチョップ沖
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
ムナテンベラ 幼魚
不満が残る1枚だが、他に幼魚の写真がない。
成魚の写真もない幼魚の写真もないでは、図鑑として用をなさない。
この際、やむを得ない。
この個体より更に小さな(幼い)個体は体色が茶褐色をしている。
体側に縦の白色の点列が4本ある。尾鰭基底上部に黒色斑が1つあるのも特徴の1つ。
この写真を撮った時の雲見の透明度は2~3m。
浮遊物が多数写り込んでいたが編集で削除した。
この日の前日未明に静岡県に上陸した超大型台風の影響だった。
この時のことについてはカミナリベラやモンガラドオシに詳述。
今となっては強い印象が残るダイビングとなった。
データ詳細
撮影日
2017.10.24 #654
撮影ポイント
雲見 牛着岩
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)