モンハナシャコ
ハナシャコ科ハナシャコ属
2021.2.3:投稿
モンハナシャコの日本での分布域は相模湾以南。海外では東南アジア、ミクロネシア、インド洋、台湾などに広く分布。
シャコの体は魚類などとは違って、どこがどうなっているのか俄かには理解できない。あまり馴染みがないからか。
先ず目立つのは頭部先端に突き出た眼。複眼でくるくると回転する。この眼は10万もの色の識別が出来るのだそうだ。
もしかすると、その能力故に色彩には強い拘りがあるのだろうか(個人的な想像) 体全体が緑色・青色・赤色・白色など鮮やかな色使いになっている。色彩豊かな生物だと感心する。
「モンハナシャコは円偏光も知覚出来る云々」と書かれていたりするが、そもそも”円偏光”が何なのかよく分からない。しかし、色々な能力を持った生き物だということは推測できる。
眼の下には長く伸びた2対の触角がある。
さらに、写真で緑色の大きめのヘラのような形をしてグラデーションになっている部分は、一体何なのかが気になる。シャコ類の特徴的な部位のように思えるので、結構な時間を費やしてしまったが調べてみた。
「第二触角鱗片」という名前らしい。役割?機能としては舵を取ったり、姿勢をとるための補助的なもののようだ。
体の下に見えている青色の脚?は「腹肢」というらしい。
これで泳いだり呼吸したりする。脚のように見える部位がエラ代わりにも使われているとは驚きだ。バタバタ動かして新鮮な酸素を取り込むのに使われるのだそうだ。しかし、モンハナシャコについてはまだまだ未解明な点が多いとか。
最後に、モンハナシャコの最も興味深いトピックス。
体の前面に見えている白色の斑ら模様の入った赤色の脚について!
普段は体前面に格納されているように見える。エビやカニでの「はさみ脚」がシャコ類では「捕脚」。シャコ類はこの捕脚が鎌のような形をしていて、これを使って獲物を強烈なパンチ一撃でぶっ叩くとか。捕脚の先は非常に硬くできていて、しかもそのパンチ力とスピードはヘビー級のボクサー並みだそうだ。
モンハナシャコは肉食であり貝類も餌としていて、このパンチ力を使って相手を弱らせたり、貝類を砕いたりしている。また、敵からの防御や縄張り争いなどの際も使われる。
「海のボクサー」モンハナシャコ!
データ詳細
撮影日
2019.10.05 #832
撮影ポイント
屋久島 一湊 横瀬
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
ヘビー級のハードパンチャーに対して甚だ失礼だが、、、。
このモンハナシャコの写真を見ると、老舗高級料亭の女将が三つ指をついて上客を迎えているように見える。
データ詳細
撮影日
2018.06.16 #714
撮影ポイント
柏島 民家下北北
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)