クロオビアトヒキテンジクダイ

スズキ目テンジクダイ科

2021.3.25:投稿

「蕎麦を出さない蕎麦屋」

蕎麦を食べたいと思って、行き付けの蕎麦屋の暖簾をくぐる。
”おしながき”を見るまでも無い。
今日はシンプルにもりそばにしようと決めてきた。亭主の打った蕎麦をそのままに啜って味わいたい。

湯気の立つお茶を盆に載せ、奥から女将が出てきた。
「すいませんねぇ〜今日は蕎麦、打って無いんですよ」バツが悪そうに、伝票と鉛筆を握って客からの注文を待っている。
その客は、思いもよらぬ展開に仕方なく”おしながき”を手に取る。
「じゃあ、親子丼かなぁ」

蕎麦屋の暖簾を出しておきながら、蕎麦が無い。不機嫌に出て行ってしまう客もいるだろう。
しかし、そんな蕎麦屋が実際にあっても良いではないか? 
ガチガチの世の中より面白い気もする。
しかし、やっぱり客足は遠のくだろう。商売にはならないかも知れない。


クロオビアトヒキテンジクダイの写真を見ながら、ふと描いた私の妄想、空想。



クロオビアトヒキテンジクダイはクロオビが無いこともある。

「おい!おい!君も蕎麦のない蕎麦屋と一緒かい??」

何種類もいる「アトヒキテンジクダイ」の中で「クロオビ」を名乗っておきながら「クロオビは出てる時と出てない時がある」 あん?? ん〜??!!



先ずは名前通りの個体の写真から。

クロオビアトヒキテンジクダイは奄美大島以南、琉球列島などに分布する。

水深の浅い内湾や、波の穏やかなサンゴ礁池などに生息する。ユビエダハマサンゴをはじめ枝サンゴ類に他のテンジクダイ科の種と混じって群れを作る。大きなサンゴでは相当数の群れが見られる。昼間はサンゴの奥や間隙に隠れることが多いが、夜になるとサンゴから出て活発に活動する。

体の地色は少し銀色掛かった半透明。体側中央に黒色あるいは暗褐色の太い横帯がある。しかし、この帯は明瞭なこともあれば不明瞭な時もある。鰓蓋の辺りに明るい橙色の細い横線が2本ある。尾柄部にはごく小さな黒色の斑点を持つ。眼の上下には蛍光の水色のラインがあり、吻へまで伸びていたりする。吻は暗褐色。(参考写真)

上記のような特徴から同属他種との区別は、たとえクロオビが出現していなくても確実にできる。

追記:上の写真にも参考写真にも、いちいちマンジュウイシモチのチビが顔を出しているところが可愛い!

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2013.02.16 #336

撮影ポイント

Palau Chandelier Cave 前

使用機材

Olympus XZ-1

綺麗さっぱり黒帯の無いクロオビアトヒキテンジクダイ。背骨がくっきり見える透明色。

 

どんな時(場合)に黒帯が現れ、どんな時に黒帯が無いのか皆目分からない。
そこに関しての記述は様々な図鑑を調べても何処にも見当たらない。

 

個体によるのか、同じ個体でも黒帯が消えたり現れたりするのか、これまた暗く深い藪の中。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2012.05.06 #283

撮影ポイント

西表島 T's エリア

使用機材

Olympus XZ-1

黒帯が不明瞭な個体。このまま不明瞭な状態を維持するのか? 黒帯は徐々に消えていくのか、逆に明確になっていくのか?

 

大きな疑問を残して投稿を終わるのは、不本意だが。
海の生物について知っていることなど端から幾許も無い。
自然について、魚について「ほとんど知らない・分かっていない」ことをもう1度再認識するのは意味のあることだろう。
と、とりあえず自分を納得させて、筆を折る。。。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2018.11.22 #749

撮影ポイント

石垣島 名蔵湾 マッシュルームⅡ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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