イナズマベラ

スズキ目ベラ科ホンベラ属

2025.8.23:再投稿



未掲載だったイナズマベラ雄相。
最後尾に掲載。





2021.10.18:投稿



【分布域】八丈島、静岡県富戸、和歌山県串本、高知県柏島、鹿児島県笠沙、屋久島、琉球列島。
【生息域】浅い岩礁やサンゴ礁の転石帯やガレ場、藻場で多く見られる。
【特徴】雌雄共に眼の下にあるオレンジ色のラインが「へ」の字に曲がっているところが特徴。但し、雌相や幼魚ではこの「へ」の字のラインの色が薄かったり、斜線にしか見えないこともある。海の中で本種を識別するポイントは腹部にある赤色の斑紋。眼の後方に青色と黒色の小さな斑点があるのも特徴の一つ。





イナズマベラ 差し色は「赤」

2018年のG.W. 宮古島。数々の思い出が詰まったツアー。
そのラスト・ダイブは穏やかで水深の浅い明るい海だった。

その海の中。砂地に藻類が密生した場所があって見かけない模様の魚が泳いでいた。
その魚の泳ぎ方は、さしずめ車なら即白バイ隊員が急行して来てスピード違反のキップを切られる速さ。

端から私が相手に出来る魚ではないと分かってはいた。しかし、腹部に鮮やかな赤色の斑紋がある。


私は「赤」が好き。それもワンポイント「差し色として赤」を使われると目がなくなる。
「証拠写真だけでも仕留めねばならぬ!」と頑張ったが。。。
結果は下の参考写真。惨憺たる有り様。

しかしこの写真をもとに、後日「イナズマベラ」だったと名前が分かった。
参考写真:2018.5.5 @宮古島 オアシス



それから私は「イナズマベラのストーカー」となり、色々な海でこのベラを追い掛け回し始めた。
イナズマベラは普通種。生息環境が合えばそこかしこの海にいる。

法定速度を超えた?ようなスピードで泳ぐ個体もいれば、制限速度を遵守しているような個体もいる。

何とか自分なりに納得できる写真が撮れた。それが冒頭の写真「イナズマベラ」 恐らく雌相か若魚だろう。


データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2021.10.03 #1055

撮影ポイント

屋久島 一湊 お宮前

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

イナズマベラ 幼魚

 

幼魚は泳ぐスピードが早過ぎる訳ではない。しかし、ひらひら・ヒラヒラと木の葉が舞うように泳ぐ。泳ぐと言うより”漂う”。これはこれで被写体としては厄介だ。

 

実はイナズマベラの雄相に会ったことがない。恐らく近くに居ても気付いてないだけだと思う。
出来るだけ早く雄相の写真を撮って「イナズマベラのストーカー」から卒業したい。笑

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.12.05 #936

撮影ポイント

柏島 後浜no.2.5

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

「何かが違う?!」

2025.8.23:再投稿

 

 

my新種をゲットする時の始まりは「ん?何か違う」。
いわゆる”違和感”。

 

自分が知っている魚とは何処か?何かが違う?と感じて、カメラに収めてみる。

 

写真の個体もそうだった。
この時はインストラクター・マサさんからの「あの魚!」という紹介があった。
「はじめイナズマベラ?と思ったが、何かが違う」と。
逃げられないよう注意を払いながら4枚撮った。
そこそこの手応え(笑)

 

陸に上がって、スマホに入れてある『日本の海水魚』をワクワクしながら調べた。
眼の後ろに斑紋が入っていて「ホホワキュウセン」だと思えた。
お~my新種だぁ~
現地田子の賢朗さんにも「小蝶アラシの浅場にホホワキュウセンがいましたよ~ホント田子は侮れないですねー」とわざわざ伝えに行った。嬉しかったから。

 

家に戻って当図鑑に掲載するため、ホホワキュウセンについて情報を収集して、件の写真を精査した。
ガッ!がが~ん!
ホホワキュウセンの頬には”輪っかのライン”があるはず。
それが名前の由来でもある。
一方、イナズマベラの雄相の頬には”への字”のラインがある。

 

写真の個体の頬には明らかな”への字”が。。。
「my新種をゲットしたい」と言う強い思いが目を曇らせる。
或いは、自分有利に?自分に都合よく?判断しがち。。。。
危ない危ない!

 

では。
海の中で抱いた”違和感”は何だったのか。
イナズマベラは、初見ではないはず!!

 

答えは自分の撮ってきた写真の中にあった。
今迄私が撮ってきたイナズマベラは幼魚や若魚ばかり。
成魚の雄相は初めてだった。
「何かが違う」のは、幼魚や若魚と成魚(雄相)の違いだったのだ。

 

上に自分が書いている「出来るだけ早く雄相の写真を撮って「イナズマベラのストーカー」から卒業したい」と。

 

my新種ゲットではなかったのは残念だが、
今迄掲載していなかった成魚の写真を撮れたことで「良し」としようと思う。
今回は(笑)

 

いつの日か頬に”輪っか”のあるホホワキュウセンと相まみえる日を!!

 

 

参考写真:同じ時の同じ個体

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2025.08.16 #1550

撮影ポイント

田子 小蝶アラシ

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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