ヒメコモンウミウシ

イロウミウシ科アデヤカイロウミウシ属

2021.1.30:投稿

「感情と記憶」


ヒメコモンウミウシを初めて見たのは、2013年GW奄美大島の倉崎ビーチ。

紹介されて見たのだが、その時の私には「白い点」にしか見えなかった。撮った写真を帰京後に確認すると、なかなかに私好みのウミウシだった。私の好きなウミウシベスト10?少なくとも20には入る。

う〜!もっとちゃんと向き合えば良かったと激しく後悔した。

私の経験上、感情を伴った記憶は残る可能性が極めて高い。勿論これは、海でも陸でも当てはまる。この傾向に薄っすらと気づき始めてから、ネットで記憶と感情の関連性について調べてみると、各研究機関等の文献などから、私の気づきはまんざら外れていないと理解できた。当たらずとも遠からず?

写真は2020年の小笠原の海で撮影。

帰りの”おが丸”でのログ付けの時「ヒメコモンウミウシ」の名前がすんなりと口から出てきた。7年前の感情の揺らぎが、記憶を新鮮に保たせていたようだ。

本種の特徴だが、背面の地色は白色。そこに小さな黄色の細点が散在する。周縁には紫色の小さな斑紋がぐるっと一周している。触角の褶葉は暗褐色から赤紫色で縁は白色。二次鰓は半透明の白色。葉脈は白色。

本種とよく似たコモンウミウシは、二次鰓の色が暗褐色から青紫色。また背面周縁の斑紋の色が紺色。

本種の名前に付く「コモン」について。

このウミウシの名付け親の方は、着物の素養がある方なのだろう。そんなことを想像すると面白い。

着物の「小紋」は、同じ模様が一方向に繰り返し描かれた着物のこと。特に小紋は繰り返される柄の大きさが小さいもの。土地柄(江戸小紋)や染の技法(紅型小紋)や柄(鮫小紋)などの違いから呼び名も多様。

データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.09.23 #913

撮影ポイント

小笠原 西島 西島東磯

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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