ヒバシヨウジ

トゲウオ目ヨウジウオ科

2023.3.22:投稿



【分布域】南日本の太平洋岸、八丈島、小笠原諸島、屋久島、琉球列島。
【生息域】50m以浅の岩礁やサンゴ礁に生息。根の側面の亀裂や穴の奥で見られる。
【特徴】体色はオレンジ色で吻から眼を通って尾鰭基底まで青色の縦帯が走る。吻は管状で長い。尾鰭はうちわ状で丸く縁は白く縁取られている。尾鰭は赤褐色で黄色からオレンジ色の班が複数ある。
【識別ポイント】本種とノコギリヨウジとよく似ている。かつては同種として扱われていた。
同じような体色と体型をしているが、両種共に体側にある青色の縦帯がノコギリヨウジのそれより本種の方が太い。また、尾鰭の斑紋の数はノコギリヨウジは3個で、本種は4個以上ある。



「クリーニング屋さん」

ヒバシヨウジはクリーニング店を営んでいる。
クリーニングの対象は「色々な魚を幅広く」というスタイルではなく、一部に特化した客に絞っての営業らしい。専門店といったところだろうか。
その主な客はウツボ類。体に付いた寄生虫を長い吻で吸い取るように食べてクリーニングする。


さて、本種の名前の由来だが。
字解きをすると「火箸ヨウジ」だろうか。

昭和の中頃までの日本、各家庭には冬の暖を取るために「火鉢」があった。
そこには金属製の”火箸”が灰に刺されていた。
炭を動かしたり、灰を均したり。

おそらく、本種の尾鰭の丸みを帯びた形と細長い体が、”火箸”の先に付いた丸い輪っかと細長い箸を結び付けたのだと思う。





データ詳細

撮影日のアイコン

撮影日

2020.08.27 #899

撮影ポイント

伊豆大島 秋の浜

使用機材

Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)

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