アカスジカクレエビ
テナガエビ科ホンカクレエビ属
2021.10.26:投稿
【分布域】伊豆半島以南。
【生息環境】サンゴ礁や岩礁の礁斜面の水深10〜30m。ウミトサカやイソバナ、ウミカラマツ、ヤギなど刺胞動物と共生している。
【特徴】本種の体は無色透明。体に明赤色の細い線(スジ)が、額角(がっかく)の先端から腹部まである。第3腹節(人間で言えば腰?体が曲がる所)の背面に赤色の小さな斑点がある。
「透明人間&透明エビ」
透明人間になれたら「あんなことが出来る」「こんなことも出来る」と子供の頃に空想したことがある。
遠の昔に子供ではなくなった今も思う。海で透明人間になって魚達に忍び寄るというのはどうだろう?
「体が見えなくてもその”殺気”を消せなきゃ逃げられるのは同じじゃない?!」(仲間達の声が聞こえてくる、、、やはりダメか。。。)
私の透明人間化計画はさておき。
エビ類では体が無色透明なことはよくある。エビの体が透明だと何処にいるのか認識しずらい。
ただ、透明なエビ達もどこかに”色”を持っていることがほとんど。その色が、エビを見つける時や写真を撮る際の重要な頼みの綱となる。
本種アカスジカクレエビであれば、それは体を通る細く赤いスジということになる。
「アカスジカクレエビ」とは言い得て妙な名前である。
甲殻類の図鑑によると「伊豆では例年8~11月頃にかけて現れ、多いときには1つのイソバナに数百個体が群がり産卵体勢に入る」とのこと。
写真のこの個体も抱卵している。撮影時期は10月初旬。卵も乳白色から透明色。
アカスジカクレエビは晩夏から現れ始め、水温が下がると死滅してしまう。魚類であれば「死滅回遊魚」と呼ばれる類(たぐい)に入る。
データ詳細
撮影日
2015.10.03 #515
撮影ポイント
田子 弁天島
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
1枚目は比較的側面からの写真。こちらは真上からの写真。
ポリプが丁度良い感じで、雪が降っているシーンに見えなくもない。
この写真は12月はじめ。
この時もかなりの数のアカスジカクレエビが付いていて、ここは「アカスジカクレエビ団地」なのかと思ったほど。
複数の個体を入れて撮りたいとも思ったが、自分の撮影スキルを考えて1個体を撮ることに集中した結果の1枚。
データ詳細
撮影日
2015.12.10 #534
撮影ポイント
大瀬崎 湾内
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)