アカククリ
スズキ目マンジュウダイ科
2021.8.5:投稿
【分布域】琉球列島。
【生息域】成魚はサンゴ礁域の礁外縁の斜面などで単独あるいは複数匹で見られる。幼魚は礁池内で見られる。
【特徴】アカククリの成魚の特徴は吻がよく突出すること、おでこが出っ張らず直線的であること。また腹鰭は黒色である。背鰭や臀鰭はやや尖る。
幼魚の体色は黒色で鮮やかな橙色の線で縁取られている。これは有毒なヒラムシなどに擬態したものと言われている。
【識別ポイント】同属のツバメウオは胸鰭後方に黒色の斑点があり、腹鰭は黄色。本種アカククリとの識別は容易。
同じく同属のナンヨウツバメウオと本種アカククリとはかなり似ている。ナンヨウツバメウオの吻はやや突出し、背鰭と臀鰭はアカククリより丸味がある。
ミカヅキツバメウオは強い銀色の体色で吻は突出しない。
本種アカククリは写真のように中層を群れで遊泳することは少ないようだが、ドロップオフや内湾域で群れを作ることもある。しかし単独でいることの方が多い。
データ詳細
撮影日
2014.03.05 #409
撮影ポイント
石垣島 大崎サンドガーデン
使用機材
Olympus XZ-1
アカククリ 幼魚
本種の名前を漢字で表記すると「赤括」となる。
これは幼魚の体が赤色〜橙色で縁取られているところからの命名。
縁取りのギザギザは、まるで刺繍のサイドステッチを施したようにも見える。
この個体は体側にグレーの域が現れ始めていて、幼魚から少しずつ成長していく過程にある。
もっと幼い頃は黒色の体と赤色の縁取りの2色。
マンジュウダイ科の魚は幼魚と成魚の間で著しい変化を見せるが、その中でも本種アカククリが一番ダイナミックな変化を遂げる。
幼魚の眼はビー玉のようで、チャームポイントだと思う。
参考写真:同じ時のもの。鰭が大きく伸びていて、フレームに全身を収めるのに苦労した。
顔やビー玉の眼をアップで撮ろうとすると鰭がはみ出てしまう。
尾鰭や胸鰭の先が透明で綺麗。
データ詳細
撮影日
2013.11.15 #378
撮影ポイント
沖縄 真栄田
使用機材
Olympus XZ-1
大分、成魚に近づきつつあるアカククリ。
赤の縁が薄くなり、徐々に消えつつある。
写真の背景からも分かる通り、幼魚は岩の亀裂や隙間などの奥に潜んでいる。
データ詳細
撮影日
2014.03.04 #407
撮影ポイント
石垣島 スモールワールド
使用機材
Olympus XZ-1