2021.2.20：投稿

「コバンザメ」という名前で紛らわしいが、いわゆるサメ類ではない。

コバンザメはスズキ目コバンザメ科の魚。

小判のような形の吸盤を持つので「コバン」の名前が付いている。

分布域は全世界の熱帯・亜熱帯域。

写真はオニイトマキエイ（マンタ）に付着しているコバンザメ２尾。

参考写真：同じくオニイトマキエイに６尾のコバンザメが付着。

コバンザメは大型の生き物に付着して生活している。サメ類、カジキ類、ウミガメ類、エイ類、クジラ、イルカなどに付いて、それらの餌のおこぼれや排泄物、寄生虫などを食べて暮らしている。典型的な片利共生関係と言える。

頭部に、第１背鰭が変形した小判型の吸盤を持っている。この吸盤の機能により、宿主に付着したり離れたりが自在にできる。

体側に黒色の太い縦線があり、さらにその縦線の上下に白色の細い線がある。

参考写真：2019年Palauでの１枚。コバンザメを主役？にして撮ったもの。なかなか可愛い顔をしている。
頭に吸盤があるということは、腹部を上にしているということか？

サメの写真を撮ったらコバンザメが付いていたので転用した１枚。色々な宿主に付着している写真を集めたかったので。
船などにも付いたりするらしい。船に付くコバンザメの写真をゲットするのは難易度が高いかもしれない。

参考写真：ボホールのツアーでの１枚。コバンザメが仲間のタンクやウエットスーツに付着して、皆んなで大笑いした。

海の中にも、人間世界にもパラサイト的な生き方があるのだなぁ〜と、ふと思ったりした。

2019年「パラサイト・半地下の家族」がカンヌ映画祭やアカデミー賞で多くの部門で受賞したのも記憶に新しい。