イワシ*
ニシン目ニシン科
2024.5.5:投稿
「イワシ」
”イワシ”は魚類ニシン目ニシン科の小魚の総称であって、特定の種を指す名称ではない。
”イワシ”と呼ぶ場合、それはマイワシ、カタクチイワシ、ウルメイワシ(ウルメイワシ科)を指すことが日本国内ではほとんどである。
写真の魚群がマイワシなのか、カタクチイワシなのか、はたまたウルメイワシなのかの見当が付かない。
そこで「イワシ*」と表記した。
「マイワシ」
【分布域】樺太から南シナ海までの東アジア沿岸域。
【生息域】海岸近くから沖合までの表層近くに生息し、大群を作って遊泳する。
【特徴】体色は上面が青緑色、側面から腹に掛けては銀白色。体側には黒い斑点が1列に並ぶ。個体によっては2列~3列に並ぶものもいる。逆に斑点のない個体もいる。体は前後に細長く、腹部が側扁している。成魚の全長は30cm~20cm位までの個体が多い。本種は成長に伴い名前が変わる出世魚である。
「カタクチイワシ」
【分布域】北海道~九州南岸の太平洋・日本海・東シナ海沿岸。
【生息域】内湾から沿岸、沖合までの表層近くを大きな群れを作って泳ぐ。
【特徴】体色は背中側が青灰色で、腹側は銀白色をしている。眼が頭部の前方に寄っていること、口が頭部の下面にあり、眼の後ろまで大きく開くことが特徴。体は前後に細長い。成魚は最大で18cm、体重45g。標準体長は14cm程。
和名の由来は、上顎が下顎に比べて大きく片方の顎が著しく発達していることに由来する。
「ウルメイワシ」
【分布域】日本、中華人民共和国、大韓民国、台湾の沿岸。暖流に面した沿岸海域に分布する。
春から夏には北上し、秋から冬には南下する季節的な回遊を行う。日本沿岸でも、夏は北海道沿岸に群れで出現する。
【生息域】海面近くで群れを作って遊泳する。
【特徴】体色は背中側が藍色、腹側が銀白色で目立つ模様は無い。体は前後に細長く、断面は背中側がやや膨らんだ卵型をしている。成魚は全長が30cmに達し、マイワシより大きくなる。下顎が上顎より僅かに前に突き出る。
名前の由来は眼が大きく、更に脂瞼に覆われて「潤んでいる」ように見えることから。
冒頭の写真は田子の小蝶アラシ。
光のカーテンが注ぐ中の群れ。
参考写真:2019.3.23 @Palau St.Cardinal
体が銀色に輝いて美しかった。
データ詳細
撮影日
2018.03.28 #686
撮影ポイント
田子 小蝶アラシ
使用機材
Olympus XZ-1