待ち合わせ

2023.12.29:投稿




2023年 X’masを挟んで高知県柏島へ潜りに行った。
現地ショップ「Fin House 」の周りには20匹近くの猫たちが住んでいる。
8割位がキジ猫。黒猫やまるでペルシャ猫のような子も数匹交じっている。

ここの猫たちはどの子も頭が小さく、シュッとした美男美女揃い。
いつも行く6月はには、スマートな体の猫たちも、今回は寒さに備えてか長い毛足でモコモコした体形になっていた。

12月25日 2本目の海に行く準備をしていたら、1匹の猫がすり寄って来た。
猫:「にゃあ~」
せ:「なあに?」
猫:「にゃー」
せ:「何か欲しいの?」
猫:「みぃゃ~!」
せ:「じゃあ、今から海だから、2時にここへ来て~」
猫:「みゃぉ~ん」

不思議な程”会話”の成り立つ猫だった。

2本目のダイビングが終わり、急いで待ち合わせ場所へ行くと1時55分。
約束の2時になっても、あの子は来なかった。

「♪きっと君は来ない~♪」
山下達郎の「クリスマスイブ」の一節が浮かんだ。
諦めきれず、周囲を探した。

待ち合わ場所のすぐ傍、我々が寝泊まりしている建物の入り口の前に、あの子は体を丸めて佇んでいた。
あの子の目印は「鼻の上に小さな小さな黒い点」間違いなくあの子だっ!

せ:「な~んだ~!ここに居たのかぁ」「おいで!」
猫:「みゃ~」

ちょこちょこ私の後を付いてくる。
休憩場所にあった猫用おやつを私はポケットに忍ばせていた。
袋を開けて、乾燥おやつをテーブルの上に5~6粒。

せ:「また来年6月に来るから、寒い冬を元気に越すんだよ!」
猫:「・・・」
猫はカリカリカリカリと乾いた音を立てて食べている。
珍しく返事はない。
せ:「今度はチュールを持って来ようね。楽しみに待っててね」




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