オハグロベラ
スズキ目ベラ科オハグロベラ属
2023.1.29:投稿
【分布域】津軽海峡以南の日本海沿岸、南日本の太平洋岸、伊豆諸島、九州東シナ海沿岸。
【生息域】浅い岩礁の藻場で普通に見られる。温帯種。
【特徴】体色は雌雄共に周囲の環境や状況に応じて体色の変異が著しい。雄相の背鰭先端の鰭膜が2枚伸長する。雌相は眼の上から後方に向けて白ぽいラインが浮き出ることもある。雌雄共に体高はやや高い。
「オハグロベラ 雄相 婚姻色」
オハグロベラは通常地味な体色だが、繫殖期の雄相は非常に派手な色彩へと変化する。
体側には黒色と黄色のコントラストの強いウロコ模様が浮き出る。また、頭部には複雑な模様が見られる。
分厚い唇は黄色く、眼の虹彩はまるで血走っているかのように赤色をしている。笑
オハグロベラと言う名前の由来も、この婚姻色の黒っぽい体色にあるそうだ。
「お歯黒」は江戸時代、既婚女性であることを周りの人々へ表示したものだが、雄相のバリバリの婚姻色が由来というのも雌雄逆転でどうなのだろう???
参考写真:2012.3.28 @伊豆海洋公園
通常の雄相は雌相と同じような赤茶色をしている。
背鰭先端の鰭膜が2本伸長しているので雄相と思われる。
ただ、雌相に現れることもある眼の後方へ伸びる白色のラインが気になるところだが、ベラ科の魚の雌雄判別はなかなか難しい。
この写真はマクロレンズを付けて撮ったのではなく、デジカメで撮っている。
にもかかわらず、何故か上の婚姻色の写真と同じようなクローズアップ写真になっている。
記憶にはないが、魚の方から大接近されたのだろうか??
データ詳細
撮影日
2015.07.01 #495
撮影ポイント
伊東 五島根
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「オハグロベラ 雌相」
周囲の環境によって体色の変異が著しい本種。
この写真の個体は赤茶色ではなく、白っぽい体色をしている。
背鰭先端の鰭膜が伸長していない、眼の後方へ伸びる白いラインが見られることから雌相であろう。
参考写真:2010.12.10 @田子 沖の根
上の雌相の写真とこの写真は共に2010年に撮ったもの。
10数年経過しているが、いずれも撮った時のことを良く覚えている。
数分前に外した眼鏡を何処に置いたか忘れて探すのに苦労している昨今。記憶とは摩訶不思議なものだ。
いい場所にチョコンと収まっているこの個体。
鰭膜は伸長している。しかし、体側には白色のラインもある。
雄相の可能性が高いのだろうか??
データ詳細
撮影日
2010.08.31 #136
撮影ポイント
初島 フタツ根
使用機材
SONY Cyber-shot (DSC-WX1)