ハタタテダイ
スズキ目チョウチョウウオ科
2021.8.16:投稿
【分布域】青森県、宮城県、南日本の太平洋岸、八丈島、小笠原諸島、富山県、兵庫県~九州の日本海・東シナ海沿岸、屋久島、琉球列島。
【生息域】水深の浅い岩礁やサンゴ礁外縁の斜面にペアーで生息。幼魚は内湾性の浅い場所で単独で生息。
【特徴】体地色は白色で2本の太い黒色帯がやや斜めに走る。背鰭の後半部・胸鰭・尾鰭は黄色。長く伸びた背鰭の棘条が最大の特徴。
【識別ポイント】同属のムレハタタテダイに酷似している。最も分かりやすい違いは、本種は単独或いはペアーで生息し、ムレハタタテダイは大きな群れを作る点。見た目では、後方の黒色帯が臀鰭の先端のやや後ろから始まるのが本種。ムレハタタテダイのそれは臀鰭の先端(中央)から始める。
「ハタタテダイ」
長く伸びた白色の棘条が”白い旗”を立てているような魚。
言うまでもなくそれが名前の由来である。
特筆すべきは、ムレハタタテダイと見た目が酷似していること。
厳密には背鰭の棘が本種は11本。ムレハタタテダイは12本である。
いくつかの識別ポイントはあるが、最も分かりやすいのは生息状況。
単独かペアーせいぜい数匹でいるのが本種ハタタテダイ。ムレハタタテダイは、その名前の通り数十~数百の大きな群れを作ること。
両種は食性にも違いがある。
ハタタテダイは岩礁域では付着藻類、砂泥底では小動物を摂食する。
一方で、ムレハタタテダイは中低層を泳ぎながらプランクトン動物を摂食する。
データ詳細
撮影日
2020.09.22 #917
撮影ポイント
小笠原諸島 孫島 平根
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
「ハタタテダイ 幼魚」
2011年大瀬崎 湾内で見かけた幼魚。
この時の水温は15℃。
元気に大きくなっただろうか?
本種はチョウチョウウオ科ハタタテダイ属のなかでは最も広域で生息する。
冒頭の【分布域】にも記した通り、青森県の下北半島を北限に、富山県や兵庫県~九州の日本海沿岸や東シナ海沿岸、そして小笠原諸島、琉球列島などその生息域は極めて広い。
データ詳細
撮影日
2011.01.09 #176
撮影ポイント
大瀬崎 湾内
使用機材
SONY Cyber-shot (DSC-WX1)