ベニホンヤドカリ
ホンヤドカリ科ホンヤドカリ属
2022.1.5:投稿
【分布域】房総半島~九州の太平洋沿岸、佐渡島、石川県~島根県の日本海沿岸。
【生息域】浅場から深い水深までの岩礁に生息。
【特徴】体色は鮮やかな赤色。はさみ脚、歩脚の長節と腕節の関節部分に白色の縞がある。歩脚指節は赤白の縞模様。眼柄には赤色の縞模様があり、眼は緑色。
【識別ポイント】本種ベニホンヤドカリは、ヤマトホンヤドカリとヤマブキホンヤドカリに似ていると言われている。
ヤマトホンヤドカリは体色が赤茶色であり、掌部に毛が密集して生えている。
ヤマブキホンヤドカリは、前甲や歩脚の地色が山吹色であり、はさみ脚や歩脚に紫色の斑紋が入る。また、本種ベニホンヤドカリに比べて生息水深がかなり深い。
「ヤドカリについて」
一般に”ヤドカリ”と呼ばれる仲間は、下記の4つの「科」に分類されている。
①ヤドカリ科
②オカヤドカリ科・・・・・陸上(海岸)で生活。
③ホンヤドカリ科
④オキヤドカリ科・・・・・深海に生息。
上記の内
②オカヤドカリ科(日本産)のヤドカリ達は、皆天然記念物に指定されているそうだ。また殆どのヤドカリが水中で暮らす中、この科のヤドカリは海岸で生活し、大型のものが多い。
④オキヤドカリ科のヤドカリ達は深海性であり、ダイバーが目にすることはまずない。
従って、この図鑑に登場するヤドカリは以下の2つの科の仲間達ということになる。
①ヤドカリ科
③ホンヤドカリ科
データ詳細
撮影日
2019.06.21 #806
撮影ポイント
柏島 民家下北北
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)
ヤドカリは脚が10本。左右で5対ある。
・はさみ脚(第1胸脚)
・第1歩脚(第2胸脚)
・第2歩脚(第3胸脚)
・第4胸脚・・・(貝の中にある)
・第5胸脚・・・(貝の中にある)
①ヤドカリ科と③ホンヤドカリ科の見分け方について。
①ヤドカリ科・・・はさみ脚は左の方が大きいor左右のはさみ脚の大きさが同じ。
③ホンヤドカリ科・・・はさみ脚は右の方が大きい。
更に種を特定するポイントは以下のような点に着目する。
眼や眼柄の色と模様、歩脚や触角の色や模様、毛の有無、宿主の貝の大きさ、見付けた場所の水深などが参考になる。
この写真の個体は岩の隙間にいて、正面から撮ることは不可能だったので”眼ピン”を合わせることにだけ集中した。その為、種を特定する判断材料が乏しいが上記の点を勘案してベニホンヤドカリと判断した。
データ詳細
撮影日
2022.01.29 #1094
撮影ポイント
和歌山県 串本 双島沖2の根
使用機材
Olympus OM-D E-M5 MarkⅡ (M.60mm F2.8 Macro)